気機を上昇させる特性をもつ五志に損傷されやすい臓の症状はどれか。
正答:1
正答:1
気機を上昇させる五志は怒(怒れば気上る)で、傷られやすい臓は肝。肝血が目を養えなくなると目のかすみが出る。正答は1。
七情と気機の方向(怒=気上、喜=気緩、思=気結、悲憂=気消、恐=気下、驚=気乱)から臓を同定し、その臓の症状を選べるか。
怒りは気を上へ突き上げる感情で、『素問』挙痛論の「怒れば則ち気上る」にあたる。怒は五志では肝に配当され、怒りすぎると肝の疏泄が乱れて肝気上逆となり、頭痛・めまい・顔面紅潮、ひどければ吐血を起こす。肝は目に開竅し、肝血が目を養うので、肝の失調では目のかすみ・目の乾き・視力低下が現れる。したがって「目のかすみ」が肝の症状。不整脈(動悸)は心、皮膚の乾燥は肺(皮毛を主る)、歯のぐらつきは腎(骨を主り、歯は骨の余りとされる)の症状。
五志と気機の方向を覚えていないと最初の一段で止まる。怒=上、喜=緩、思=結、悲憂=消、恐=下、驚=乱。臓の症状は五主・五官・五華で引く:肝=筋・目・爪、心=血脈・舌・面色、脾=肌肉・口・唇、肺=皮毛・鼻・毛、腎=骨・耳と二陰・髪。
『素問』挙痛論「百病は気に生ず。怒れば則ち気上り、喜べば則ち気緩み、悲しめば則ち気消え、恐るれば則ち気下り、寒ければ則ち気収まり、炅すれば則ち気泄し、驚けば則ち気乱れ、労すれば則ち気耗し、思えば則ち気結ぶ」。肝気上逆の臨床像は、頭痛・眩暈・目赤・耳鳴・顔面紅潮・いらだち・脈弦で、進めば肝火上炎、さらに肝陽上亢・肝風内動へ。
気機の方向で臓を特定させ、臓の症状で答えさせる二段。4肢はそれぞれ別の臓の症状。解法は、(1) 気を上昇させる=怒=肝、(2) 肝の症状(目・筋・爪)を選ぶ、(3) 残りを心・肺・腎に割り当てて検算。
気機を上昇させる五志は怒で、傷られやすい臓は肝。肝は目に開竅し肝血が目を養うため、失調すると目のかすみが起こる。不整脈は心、皮膚の乾燥は肺(皮毛)、歯のぐらつきは腎(骨)の症状。七情と気機の方向(怒上・喜緩・思結・悲消・恐下・驚乱)と、五臓の主る組織・開竅を組で覚えると二段で解ける。