緊張型頭痛に対する局所治療について罹患筋と治療穴の組合せで正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
緊張型頭痛で緊張するのは僧帽筋・板状筋・肩甲挙筋、そして後頭筋。玉枕は後頭筋の上にあり、後頭筋との組が成立する。正答は3。
経穴の解剖欄にある筋と、選択肢に書かれた筋が一致するかを1組ずつ照合できるか。4組とも実在の経穴と実在の筋で、対応だけがずらしてある。
緊張型頭痛では、頭から後頸部、肩の上と肩甲骨の間にかけての筋が縮んだままになり、血流が落ちて発痛物質が生じる。交感神経の活動が高まるとさらに収縮が続き、悪循環になる。関わるのは僧帽筋・板状筋・肩甲挙筋・菱形筋、そして後頭筋。局所治療穴として正しいかは、経穴の解剖欄にその筋があるかで決まる。玉枕は頭部、外後頭隆起上縁と同じ高さで後正中線の外方1寸3分にあり、解剖は後頭筋。したがって後頭筋との組が成立する。風池は胸鎖乳突筋と僧帽筋の起始部の間にあり、解剖は胸鎖乳突筋・僧帽筋・頭板状筋・頭半棘筋で、側頭筋は含まない。脳空は外後頭隆起上縁と同じ高さで風池の直上にあり、解剖は後頭筋なので頭半棘筋とは合わない。翳風は耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部で、僧帽筋の上ではない。
玉枕と脳空はどちらも外後頭隆起上縁の高さにあり、解剖もどちらも後頭筋。つまり2肢の経穴側は同じで、書かれた筋の側だけが違う。ここで「玉枕=後頭筋」を覚えていれば3を、「脳空=後頭筋」を覚えていれば4が誤りだと分かる。どちらか一方でも正確に言えれば解ける作り。
後頭部の経穴と筋の対応:玉枕(膀胱経)=後頭筋、脳空(胆経)=後頭筋、風池(胆経)=胸鎖乳突筋・僧帽筋・頭板状筋・頭半棘筋、天柱(膀胱経)=僧帽筋・頭半棘筋、完骨(胆経)=胸鎖乳突筋・頭板状筋。緊張型頭痛の局所治療では、後頭下筋群と僧帽筋上部線維の緊張をゆるめる目的でこれらを組み合わせる。風池は深部に椎骨動脈が通るので刺鍼方向に注意が要る。
同じ筋を解剖にもつ経穴を2つ置き、片方に正しい筋、もう片方に別の筋を組ませる。解法は、(1) その疾患で緊張する筋を列挙、(2) 各経穴の解剖欄の筋を出す、(3) 組が一致する1つを選ぶ。疾患の知識だけでは絞れず、経穴の解剖が必要。
緊張型頭痛では僧帽筋や板状筋、それに後頭筋などが縮んだままになる。局所治療穴の正誤は経穴の解剖にその筋があるかで決まる。玉枕の解剖は後頭筋なので、後頭筋との組が正しい。風池は胸鎖乳突筋・僧帽筋・頭板状筋・頭半棘筋で側頭筋を含まず、脳空も後頭筋なので頭半棘筋とは合わず、翳風は僧帽筋の上ではない。