顎関節症患者に対して下顎骨の前方移動の作用がある筋を刺激する場合、最も適切なのはどれか。
正答:1
正答:1
下顎骨を前へ出すのは外側翼突筋。下関の解剖には咬筋と外側翼突筋が挙がり、この筋へ届く。正答は1。
咀嚼筋それぞれの作用を分け、下顎の前方移動を担う筋の上にある経穴を選べるか。4肢はすべて咀嚼筋に関係する穴。
咀嚼筋は4つ。咬筋と側頭筋は下顎を引き上げて閉口させ、内側翼突筋も閉口にはたらく。外側翼突筋だけは下顎頭を関節結節へ引き出す向きに働くので、下顎骨の前方移動(前突)と開口の始まり、そして左右の側方運動を担う。したがって前方移動の作用がある筋は外側翼突筋。下関は顔面部、頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部にあり、解剖は咬筋と外側翼突筋。この陥凹は口を閉じると深くなり、口を開けると下顎骨の関節突起が前へ移動して消えるという取り方の記述からも、外側翼突筋の走る位置にあることが分かる。牽正と大迎はどちらも咬筋の領域にあり、太陽は側頭部で側頭筋の上にあたる。
咀嚼筋4つのうち3つが閉口筋で、外側翼突筋だけが例外だという構造を押さえていないと迷う。また下関と頬車は隣接するが、頬車は下顎角の前上方1横指で解剖は咬筋のみ、下関は頬骨弓下縁中点と下顎切痕の間で解剖に外側翼突筋が加わる。
咀嚼筋の作用:咬筋=挙上(閉口)、側頭筋=挙上と後方移動、内側翼突筋=挙上と側方移動、外側翼突筋=前方移動・開口の開始・側方移動。すべて下顎神経(三叉神経第3枝)支配。顎関節症は関節円板の転位、咀嚼筋の障害、変形性関節症などを含む症候群で、開口障害・関節雑音・疼痛が主症状。開口時のクリックは円板の復位を伴う転位を示唆する。
咀嚼筋に関わる穴を4つ並べ、閉口筋の穴を3つにする。解法は、(1) 問われている運動を担う筋を1つに絞る、(2) その筋が解剖欄に挙がる経穴を選ぶ。運動と筋の対応が出発点。
咀嚼筋のうち下顎を前へ出すのは外側翼突筋だけで、咬筋・側頭筋・内側翼突筋は閉口にはたらく。下関は頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部にあり、解剖に咬筋と外側翼突筋が挙がるので、前方移動を担う筋へ届く。牽正と大迎はどちらも咬筋の領域、太陽は側頭筋の上。