次の文で示す症例の治療対象となる筋で最も適切なのはどれか。「40歳の女性。運動不足解消のためテニスを始めたところ、バックハンドストロークの際に肘の痛みを自覚するようになった。」
正答:1
正答:1
バックハンドで痛むのは、手関節を伸ばす筋が起こる外側上顆。短橈側手根伸筋が代表。正答は1。
テニス肘の内側型と外側型を打ち方で分け、外側上顆に起始する筋を選べるか。
バックハンドストロークは手関節を背屈させて球を捉える動作なので、手関節伸筋群に負荷がかかる。伸筋群は上腕骨外側上顆から起始するため、繰り返せばここが炎症を起こす。これがバックハンド型のテニス肘、すなわち外側上顆炎。伸筋群のうち、バックハンド時の背屈と橈屈にはたらき最も障害されやすいのが短橈側手根伸筋。尺側手根屈筋と円回内筋は内側上顆から起こる屈筋・回内筋群で、フォアハンドやゴルフのスイングで負荷がかかる側。腕橈骨筋は上腕骨の外側下部から起こり位置は外側だが、作用は肘関節の屈曲で、手関節の伸展には関与しない。
腕橈骨筋が最大の落とし穴。位置が外側なので伸筋群に数えられるが、はたらくのは肘の屈曲なので、手関節の伸展負荷とは無関係。「外側にあるか」ではなく「手関節を伸展させるか」で判定する。バックハンド=外側、フォアハンド=内側という対応も押さえる。
上腕骨の外側上顆炎(テニス肘)は短橈側手根伸筋の起始部が変性するもので、トムセンテスト(抵抗下の手関節背屈で誘発)、チェアテスト(椅子を持ち上げて誘発)、中指伸展テストが誘発テスト。内側上顆炎(ゴルフ肘)は円回内筋・橈側手根屈筋の起始部で、抵抗下の手関節掌屈や前腕回内で誘発される。局所治療穴は外側上顆炎で曲池・肘髎・手三里、内側上顆炎で少海・小海のあたり。
外側にある筋を2つ置き、位置は合うが作用が違う筋を混ぜる。解法は、(1) 打ち方から負荷のかかる運動を決める、(2) その運動を担う筋を出す、(3) その筋の起始が問題の上顆かを確認。
バックハンドストロークでは手関節を背屈させるので、外側上顆から起こる伸筋群に負荷がかかる。代表は短橈側手根伸筋。尺側手根屈筋と円回内筋は内側上顆から起こる屈筋・回内筋でフォアハンド側、腕橈骨筋は外側にあるが作用は肘の屈曲なので手関節の伸展には関与しない。位置ではなく作用で判定する。