スポーツ障害と罹患筋に対する治療穴の組合せで最も適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
ジャンパー膝で傷むのは膝蓋腱と大腿四頭筋腱の付着部。鶴頂は膝蓋骨底上際中央の陥凹部にあり、ここへ届く。正答は3。
各障害の傷む部位を出し、経穴(奇穴を含む)の部位と突き合わせられるか。奇穴の部位を知らないと解けない。
組合せの正誤は、障害の起こる部位と経穴の部位が重なるかで決まる。ジャンパー膝は、跳ぶ・走る・蹴るといった動作を繰り返すうちに膝蓋骨の上端と下端へ負担が集まり、膝蓋腱や大腿四頭筋腱の付着部が痛んで腫れるもの。鶴頂は奇穴で、膝関節部の膝蓋骨底上際中央の陥凹部に取り、主治は膝関節疾患。膝蓋骨の上端で大腿四頭筋腱がつく位置にあたるので治療穴として成立する。上腕二頭筋の長頭腱が走るのは大結節と小結節にはさまれた結節間溝だが、肩髎は肩峰角の下方、三角筋の後下縁にあって位置がずれる。肩のインピンジメント症候群で傷むのは棘上筋腱だが、肩外兪は肩甲骨の上角の内側にあり、乗っているのは僧帽筋と肩甲挙筋。シンスプリントは脛骨の下方1/3の内側に痛みが出るが、闌尾は奇穴で足三里の下約2寸、すなわち下腿前面の前脛骨筋上にあり主治は急性虫垂炎。
奇穴の部位を知らないと3と4が判定できない。鶴頂は膝蓋骨底の上、闌尾は足三里の下2寸。名前から位置を推測できないので、下肢部の奇穴(鶴頂・内膝眼・胆嚢点・闌尾・八風・裏内庭・失眠)はまとめて覚える。同じ第30回で問137も外側上顆炎を扱っており、肘の内外の区別と合わせて問われている。
下肢部の主な奇穴:鶴頂=膝蓋骨底上際中央(膝関節疾患・下肢麻痺)、内膝眼=膝蓋靱帯内方の陥凹(膝関節疾患)、胆嚢点=陽陵泉の下約1寸(胆嚢炎・胆石症)、闌尾=足三里の下約2寸(急性虫垂炎)、八風=足背の各中足指節関節の間(足の痛み)、裏内庭=足底、第2中足指節関節のやや後方(食中毒・食あたり)、失眠=踵の中央(不眠)。胆嚢点と闌尾はどちらも下腿にあり、基準となる経穴と寸法で区別する。
経穴と奇穴を混ぜ、障害部位と経穴部位のずれで誤肢を作る。解法は、(1) 各障害で傷む構造とその位置を書き出す、(2) 各経穴・奇穴の部位を書き出す、(3) 重なる1組を選ぶ。
ジャンパー膝は膝蓋骨の上下端に負担が集中して膝蓋腱や大腿四頭筋腱の付着部が傷むもの。鶴頂は膝蓋骨底上際中央の陥凹部にある奇穴で、主治も膝関節疾患なので成立する。肩髎は三角筋の後下縁で結節間溝ではなく、肩外兪は僧帽筋と肩甲挙筋で棘上筋ではなく、闌尾は足三里の下2寸で脛骨内側ではない。