次の文で示す病証に対する治療穴で最も適切なのはどれか。「46歳の女性。昨晩急なめまい発作があった。最近怒りっぽくなり、胸脇部の張り感がある。脈は弦を認める。」
正答:2
正答:2
昨晩の急なめまい発作、怒りっぽさ、胸脇部の張り、脈弦。急性の肝の実証なので郄穴を使う。選択肢はすべて郄穴で、肝の郄穴は中都。正答は2。
急性症状には郄穴という原則を知り、4つの郄穴がそれぞれどの経のものかを言えるか。
郄穴は経脈の気が深く集まるところとされ、急性の症状や痛み、陰経の郄穴では出血を伴う病証に用いられる。本例はめまいが昨晩の発作として急に起こっており、怒りっぽさは情志の失調、胸脇部の張りは肝経が脇肋に分布することによる。脈弦は肝胆の病を示し、実証であることも支持する。したがって肝の急性の実証で、肝の郄穴を取る。選択肢は4つとも郄穴で、地機は脾経、中都は肝経、水泉は腎経、金門は膀胱経の郄穴。中都は下腿の前内側で、内果尖から上方7寸、脛骨内側面の中央にある。
4肢がすべて郄穴なので、「急性だから郄穴」まで分かっても絞れない。どの経の郄穴かを1つずつ言えることが必要。めまいという主訴から腎(水泉)へ流れやすいが、怒りっぽさと胸脇部の張り、脈弦がそろって肝を指している。
十六郄穴:肺=孔最、大腸=温溜、胃=梁丘、脾=地機、心=陰郄、小腸=養老、膀胱=金門、腎=水泉、心包=郄門、三焦=会宗、胆=外丘、肝=中都、陰蹻=交信、陽蹻=跗陽、陰維=築賓、陽維=陽交。郄穴は急性症状に、募穴と背部兪穴は臓腑の病に、原穴は虚実に広く、絡穴は表裏2経にまたがる病に用いるのが原則。
同じ種類の要穴を4つ並べ、所属経の知識だけで判別させる。解法は、(1) 症状の急性・慢性で要穴の種類を決める、(2) 症状から臓腑を決める、(3) その経の該当する要穴を選ぶ。
郄穴は急性の症状に用いる要穴。昨晩の発作という急性の経過、怒りっぽさ、胸脇部の張り、脈弦から肝の実証と決まるので、肝の郄穴である中都を取る。選択肢は4つとも郄穴で、地機は脾経、水泉は腎経、金門は膀胱経。要穴の種類が同じなので、所属経を言えるかで決まる。