問152
「25歳の男性。3か月前から膨満感を伴う上腹部痛、嘔気が続く。症状はストレスで増悪、噯気で軽快する。下痢はない。舌は薄黄苔、脈は弦を認める。」上腹部痛の性質として最も適切なのはどれか。
この問題の分類段階3 応用症例や条件を判断材料にする問題
正答:2
正答:2
肝胃不和では気が滞って胃気が下りない。気滞による痛みは張った感じの脹痛。正答は2。
前問で決めた病証の病機(気滞)から、痛みの性質を導けるか。連問で弁証と症候をつなぐ型。
痛みの性質は背後の病機を映す。気が滞れば張った感じの脹痛、血が滞れば刺すような刺痛、湿があれば重だるい重痛、虚であれば我慢できる程度の隠痛、寒であれば冷たく感じる冷痛になる。肝胃不和は肝の疏泄失調で気機が滞り、胃気が下りずに上腹部に張りが生じる病証なので、痛みは脹痛。膨満感を伴うという記述もこれを裏づける。酸痛はだるく重い痛みで湿や虚労にみられ、重痛は湿、隠痛は虚で、いずれも気滞の痛みではない。
痛みの性質を問う設問は、前問の病証が決まっていれば一意に落ちる。逆に病証を間違えると連鎖して落とすので、連問では前半の判断を確認してから進む。脹痛と隠痛はどちらも激烈でないが、脹痛は実(張る)、隠痛は虚(鈍く続く)で虚実が逆。
痛みの性質と病機:脹痛=気滞、刺痛=瘀血、重痛=湿、隠痛=虚、冷痛=寒、灼痛=熱、絞痛=寒凝や結石、空痛=気血や精髄の不足、酸痛=湿や虚労、掣痛=肝の失調。加えて、押すと楽になる喜按は虚、押されるのを嫌がる拒按は実。時間帯や食事との関係も手がかりになる。
痛みの性質を4つ並べ、実と虚を混ぜる。解法は、(1) 前問の病証を確認、(2) その病機(気滞・血瘀・湿・虚など)を出す、(3) 対応する痛みの性質を選ぶ。
痛みの性質は病機を映す。肝胃不和は気が滞って胃気が下りない病証なので、痛みは張った感じの脹痛。膨満感を伴うという記述も同じ方向。酸痛は湿や虚労、重痛は湿、隠痛は虚で、いずれも気滞の痛みではない。連問では前問の病証を確認してから性質を選ぶ。