問164
徒手検査法が陽性の病態に、局所刺鍼が最も有効なのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:2
正答:2
筋が縮んで硬くなっているものは、その筋へ直接刺せば効く。正答は2。
検査が陽性のときに何が傷んでいるかを判断し、鍼が届くかを決められるか。
鍼を局所へ刺して効くのは、筋の緊張や血の巡りが問題の中心にある病態である。トーマステストは、仰向けで片方の膝を胸へ引き寄せたときに反対側の脚が浮くかどうかを見る検査で、股関節を曲げる筋が縮んで硬くなっていると陽性になる。この筋の緊張は、その筋へ直接刺すことで和らげられる。したがって記述2が正しい。誤肢は3つとも組織そのものが傷ついているもので、刺しても元に戻らない。半月板の損傷、膝の中の靱帯の断裂、肩の腱板の断裂は、いずれも切れたり裂けたりした構造が問題であり、鍼で修復されるものではない。
検査の名前と対象の組み合わせを覚えているだけでは選べない。「その病態の主役は筋か、切れた組織か」をもう一段考える必要がある。筋なら局所刺鍼が効き、切れた組織なら周囲の症状の緩和にとどまる。
股関節を曲げる筋が縮むと、立ったときに骨盤が前へ傾き、腰の反りが強くなって腰痛の原因になる。長く座る生活で起こりやすく、鍼と併せて伸ばす運動を指導すると効果が続く。切れた組織が主役の病態では、鍼は痛みや周囲の筋の緊張を和らげる補助として位置づけ、手術の必要性を見落とさないことが重要になる。
検査名を4つ並べ、対象の組織で選ばせる。解法は、(1) 各検査が何を見るかを書く、(2) 主役が筋か切れた組織かを判定、(3) 筋のものを選ぶ。
局所刺鍼が最も有効なのはトーマステスト陽性。股関節を曲げる筋の縮みが主役だから。他の3つは切れた組織が主役で、鍼では修復されない。