施灸時の組織傷害によって放出されるアラキドン酸代謝産物はどれか。
正答:1
正答:1
施灸による組織傷害では細胞膜リン脂質からアラキドン酸が遊離し、そこからプロスタグランジンとロイコトリエンが生成される。選択肢のうちアラキドン酸代謝産物はロイコトリエンである。
前問(第27回157=プロスタグランジン)の姉妹問題。アラキドン酸カスケードで生成されるもう一方の代謝産物を問う。選択肢にプロスタグランジンが無いので、ロイコトリエンを選ぶ。
プロスタグランジンおよびロイコトリエンが生成される一連の化学反応をアラキドン酸カスケードという。ロイコトリエンは炎症時の白血球の遊走や肥満細胞の生理活性物質の放出に関与する。
アラキドン酸カスケードの産物は『プロスタグランジン』と『ロイコトリエン』の2つ。問題によって正解になる方が違う(第27回はプロスタグランジン、第30回はロイコトリエン)ので、両方ともアラキドン酸由来だと覚えておく。ロイコトリエンは『白血球の遊走に関与』という機能まで押さえると関連問題に強くなる。
ロイコトリエン(leukotriene)は名前のとおり白血球(leuko-)に関連し、炎症時の白血球遊走を促す。施灸の組織傷害→アラキドン酸カスケード→ロイコトリエン→白血球遊走、という流れは『施灸が局所炎症反応を起こす』機序の一部を構成する。プロスタグランジンが発痛増強に働くのに対し、ロイコトリエンは細胞遊走(炎症細胞浸潤)側に効く点で役割が分かれる。
セロトニン(血小板由来)・CGRP(神経由来)・ヒスタミン(肥満細胞由来)という『別由来の炎症関連物質』を並べ、アラキドン酸由来だけを選ばせる定番パターン。由来表があれば即答できる。
アラキドン酸カスケード=細胞膜リン脂質→アラキドン酸→プロスタグランジン+ロイコトリエン。プロスタグランジン=発痛増強(ポリモーダル受容器感作)、ロイコトリエン=白血球遊走・肥満細胞の生理活性物質放出に関与。この2産物の役割分担を覚えると、第27回157・第30回178の両方を取り違えずに解ける。