鼻腔について正しいのはどれか。
正答:1
正答:1
キーゼルバッハ部位は鼻中隔の前端部で、細い血管が集まって鼻出血を起こしやすい。正答は1。
鼻腔のどこに何があるか、副鼻腔と鼻涙管がどの鼻道に開くかを言えるか。
鼻中隔の前端部は、左右の鼻腔を隔てる壁のうち鼻孔に近い部分で、いくつかの動脈の枝が吻合して細い血管が密に集まっている。ここをキーゼルバッハ部位といい、鼻をいじる、乾燥する、打つといったわずかな刺激で出血する。鼻出血の大半がここから起こる。残る3肢は場所の入れ替えである。嗅上皮があるのは鼻腔の天井近く、上鼻甲介とそれに向かい合う鼻中隔上部で、鼻前庭は鼻孔のすぐ内側にある皮膚に覆われた部分。副鼻腔と鼻涙管の開口は、上顎洞・前頭洞・前篩骨洞が中鼻道、後篩骨洞が上鼻道、蝶形骨洞が蝶篩陥凹、鼻涙管が下鼻道と決まっている。
選択肢3と4は、上顎洞と鼻涙管の開口先を互いに入れ替えたもの。片方が分かればもう片方も消える。副鼻腔の開口は「上鼻道=後篩骨洞、中鼻道=上顎洞・前頭洞・前篩骨洞、下鼻道=鼻涙管」と、上から順に並べて覚える。嗅上皮の位置は、においの分子が鼻腔の奥上方まで届く必要があることと結びつけると忘れにくい。
鼻粘膜は多列線毛上皮で、血管に富み、分泌腺をもつ。上顎洞は最も大きい副鼻腔で、開口部が洞の上方にあるため分泌物が溜まりやすく、副鼻腔炎を起こしやすい。診療では上顎洞穿刺が行われる。鼻出血でキーゼルバッハ部位からのものは、鼻翼を圧迫することで多くは止まる。鼻中隔前端部の血管が集まる構造は、キーゼルバッハという人名を冠して呼ばれる。
鼻腔の構造を4つ並べ、開口先や存在部位を互いに入れ替える。解法は、(1) 各構造の正しい位置・開口先を思い出す、(2) 入れ替えのペアを探す、(3) 残った1つが正しいかを確認する。
キーゼルバッハ部位は鼻中隔の前端部で、血管が集まり鼻出血を起こしやすい。嗅上皮は鼻前庭ではなく鼻腔の天井近く、上顎洞は下鼻道ではなく中鼻道、鼻涙管は中鼻道ではなく下鼻道。開口先の入れ替えが誤肢の作り方。