脳神経と神経節の組合せで正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
耳神経節には舌咽神経の副交感線維が入り、そこから節後線維が耳下腺へ向かう。正答は3。
頭部にある4つの副交感神経節が、どの脳神経から線維を受けるかを対応づけられるか。
頭部には副交感神経の神経節が4つあり、それぞれ受ける脳神経と支配する標的が決まっている。毛様体神経節は動眼神経から線維を受け、瞳孔括約筋と毛様体筋へ向かう。翼口蓋神経節と顎下神経節は顔面神経から線維を受け、前者は涙腺と鼻腺・口蓋腺を、後者は顎下腺と舌下腺を支配する。耳神経節は舌咽神経から線維を受け、耳下腺を支配する。したがって舌咽神経と耳神経節の組合せが正しい。眼神経・下顎神経は三叉神経の枝で、線維が通り抜けるだけで副交感線維の出どころではない。らせん神経節は副交感神経節ではなく、内耳神経のうち蝸牛神経の一次ニューロンの細胞体が集まる感覚性の神経節である。
耳神経節は三叉神経第3枝の下顎神経に近接して位置するため、下顎神経の節と誤解されやすい。位置と機能上の所属は別で、副交感線維の出どころは舌咽神経。同じことが顎下神経節にも当てはまり、位置は舌神経(下顎神経の枝)に近いが線維は顔面神経から来る。「どの神経に近いか」ではなく「どの神経から線維が来るか」で答える。
耳神経節、翼口蓋神経節、顎下神経節はいずれも19世紀までに記載され、耳神経節はアルノルトとブラシェによって1827年から1837年にかけて、翼口蓋神経節と顎下神経節はメッケルによって1749年から1751年に発見されている。唾液腺の支配は、耳下腺が舌咽神経、顎下腺と舌下腺が顔面神経で、脳神経が分かれている点が試験でよく問われる。涙腺は顔面神経(翼口蓋神経節経由)の支配で、顔面神経麻痺では涙の分泌も減りうる。
神経節を4つ並べ、位置的に近い別の脳神経と組ませる。解法は、(1) 4つの副交感神経節と支配標的を書き出す、(2) それぞれに線維を送る脳神経を出す、(3) 感覚性の神経節(らせん神経節など)を除く。
耳神経節に副交感線維を送るのは舌咽神経で、標的は耳下腺。毛様体神経節は動眼神経、翼口蓋神経節と顎下神経節は顔面神経。らせん神経節は蝸牛神経の感覚性神経節。位置的に近い三叉神経の枝と混同しないこと。