糸球体ろ過量を増加させるのはどれか。
正答:3
正答:3
ろ過は糸球体の中の圧で押し出される仕組みなので、その圧が上がればろ過量は増える。正答は3。
ろ過が3つの圧の差で決まることを理解して、各条件がどちらへ働くかを判断できるか。
糸球体でのろ過は、血液を押し出す力と、それに逆らう力の差で決まる。押し出すのは糸球体の中の血圧である。逆らうのは2つあり、ひとつは血液中の蛋白質が水を引き止める力、もうひとつは押し出された先の空間の圧である。したがって、糸球体の血圧が上がればろ過量は増える。誤肢は3つとも減らす側になる。腎へ流れる血液が減れば糸球体の血圧も下がり、ろ過量は減る。血液中のアルブミンが増えると水を引き止める力が強まり、ろ過量は減る。尿の通り道が詰まって尿管の内圧が上がると、その圧が逆流して押し出された先の空間の圧を上げ、ろ過量は減る。
3つの圧のうち、押す側は1つだけで、残る2つは逆らう側という構造を押さえると、どの条件も判定できる。名前を覚えるより、どちら向きに働くかを図で持っておくほうが確実。尿管が詰まってろ過が落ちる現象は、結石や前立腺の肥大で腎の働きが落ちることの説明にもなる。
糸球体は毛細血管が球状に集まったもので、その前後の細動脈の太さが変わることでろ過量を調節している。入る側が細くなればろ過は減り、出る側が細くなればろ過は増える。ネフローゼ症候群のようにアルブミンが失われた状態では、水を引き止める力が弱まって水が血管の外へ移り、浮腫が生じる。糖尿病では高血糖が続いて糸球体の毛細血管が傷み、蛋白が漏れるようになる。
ろ過量を増やす条件を問い、減らす条件を3つ並べる。解法は、(1) 押す力と逆らう力を分ける、(2) 各条件がどちらに効くかを決める、(3) 押す力を強めるものを選ぶ。
糸球体血圧の上昇でろ過量は増える。腎血流量の低下、血中アルブミンの上昇、尿管内圧の上昇はいずれも減らす側。押す力は1つ、逆らう力は2つという構造で判定する。