肺癌患者にみられる所見と浸潤部位の組合せで正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
肺癌は発生部位および周囲組織への浸潤により多彩な局所症状を呈する。教科書では、反回神経への浸潤で嗄声(かすれ声)、上大静脈の圧迫で上大静脈症候群(顔面浮腫など)、肺尖部での交感神経障害でホルネル症候群(縮瞳・眼裂狭小・眼球陥凹・無汗症)が生じると整理されている。これら『どの構造が侵されると何が起きるか』の対応を問う組合せ問題。
肺癌の浸潤部位(神経・血管)と、それによって出現する所見との正しい対応関係を1つ選ぶ。
教科書記載:『反回神経に癌が浸潤すると嗄声(かすれ声)を生じる』。反回神経は発声に関わるため、ここが障害されると声がかすれる。よって『嗄声 ─ 反回神経』が正しい対応で、これが正答。
『縮瞳=交感神経(ホルネル)』『顔面浮腫=上大静脈(上大静脈症候群)』『嗄声=反回神経』の3対応がそのまま選択肢のキーワードに分散して配置されており、対応を1つずらすと不正解になる。縮瞳と顔面浮腫の組合せ相手を入れ替えてあるのが本問のひっかけ。
教科書は肺癌の症状を『局所症状/全身症状/転移症状/随伴症状』に分類している。今回問われた嗄声・顔面浮腫・縮瞳はいずれも『局所症状』(癌が周囲の神経・血管を巻き込むことで生じる)に属する。ホルネル症候群は肺尖部癌(まれなタイプ)で交感神経が侵された場合に出ると明記されている。
組合せ問題では、正しいキーワード同士を意図的に1対ずつ入れ替える『シャッフル型』が典型。各キーワードの本来の相手を単独で暗記しておくと、入れ替えに気づける。
肺癌の局所症状を浸潤部位別に整理する:反回神経=嗄声、上大静脈=上大静脈症候群(顔面浮腫・むくみ、右手を上げても静脈が拡張)、交感神経(肺尖部癌)=ホルネル症候群(縮瞳・眼裂狭小・眼球陥凹・無汗症)。気管圧迫=呼吸困難、気管支閉塞=閉塞性肺炎、壁側胸膜への直接浸潤=胸痛、臓側胸膜まで及ぶと胸水(癌性胸膜炎)。この対応表を作って暗記する。