鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
鉄欠乏性貧血の検査所見を問う基本問題。教科書は『末梢血液検査で赤血球数・ヘモグロビン濃度・ヘマトクリット値が低下し、小球性低色素性貧血のタイプを示す』『血清鉄とフェリチンが減少し、総鉄結合能(TIBC)・不飽和鉄結合能(UIBC)が増加』と記載する。小球性貧血がみられるが正答。
鉄欠乏性貧血の赤血球サイズ(小球性)・鉄関連マーカーの動き(フェリチン減少)・原因(鉄欠乏であり葉酸欠乏ではない)・骨髄所見を、巨赤芽球性貧血や再生不良性貧血と取り違えずに答えられるか。
鉄が欠乏すると赤芽球内でのヘモグロビン合成が障害され、ヘモグロビン量が不足した小さく色の薄い赤血球(小球性低色素性)が作られる。貯蔵鉄を反映する血清フェリチンは減少し、鉄を運ぶ余力を示すTIBC・UIBCは増加する。
貧血の赤血球サイズ分類(小球性=鉄欠乏性/大球性=巨赤芽球性/正球性=溶血性・再生不良性)と、フェリチンの増減方向(鉄欠乏では減少)が混同されやすい。
フェリチンは鉄貯蔵たんぱくで、細胞内に保存されるが水溶性のため血清フェリチンとして測定でき、体内貯蔵鉄量を反映する。鉄欠乏では貯蔵鉄が減るためフェリチンが下がり、これが鉄欠乏性貧血の重要な鑑別マーカーになる。症状ではスプーン状爪・舌炎・嚥下障害も特徴。
『フェリチンは増加する』は、TIBC/UIBCの増加と取り違えさせる典型的なひっかけ。鉄欠乏では『貯蔵鉄=フェリチンは減る/運搬の枠=TIBCは増える』と方向が逆になる点が狙われる。
鉄欠乏性貧血:原因(偏食・胃切除後・吸収不良・慢性出血・需要亢進)→ 病態(ヘモグロビン合成障害)→ 所見(小球性低色素性、血清鉄↓・フェリチン↓・TIBC↑/UIBC↑)→ 症状(スプーン状爪・舌炎・嚥下障害)の流れで整理。巨赤芽球性(葉酸/B12欠乏・大球性)と再生不良性(骨髄低形成・汎血球減少)を対比して覚える。