第5頸髄節残存の頸髄損傷患者に可能な動作はどれか。
正答:1
正答:1
脊髄損傷では「機能レベル(残存高位)」によって、どこまでの筋が随意収縮でき、どの動作が可能になるかが定まる。第5頸髄(C5)残存とは第1〜第5頸髄まで機能が残っている状態を指す。C5の主たる残存筋は三角筋・上腕二頭筋であり、肩関節屈曲・伸展・外転、および肘関節屈曲が可能になる。
C5残存レベルで随意的に行える動作はどれか、を問う典型問題。各選択肢の動作がどの脊髄節(残存高位)で初めて可能になるかを照合する。
教科書の損傷高位×到達ADL表では、C5の残存筋が『三角筋(肩関節屈曲・伸展・外転)』『上腕二頭筋(肘関節屈曲)』とされる。C5では肩の弱い動き(肩甲帯の筋)と肘の弱い屈曲(上腕二頭筋)が可能。一方、手関節背屈はC6(撓側手根伸筋)、肘関節伸展はC7(上腕三頭筋)、手指屈曲はC8〜Th1(指屈筋群)で初めて可能になる。したがって、4選択肢のうちC5で可能なのは肩関節外転のみ。
『肘関節屈曲(C5可)』と『肘関節伸展(C7で可)』を混同しやすい。屈曲は上腕二頭筋=C5、伸展は上腕三頭筋=C7と分けて覚える。肩は外転を含む基本的な動きがC5から可能になる点もポイント。
残存高位を上から順に動作で覚える鎖:C5=肩の動き+肘屈曲(三角筋・上腕二頭筋)→ C6=手関節背屈(撓側手根伸筋)→ C7=肘伸展=プッシュアップ(上腕三頭筋)→ C8〜Th1=手指の屈曲・巧緻運動(指屈筋群・手内筋)。動作が遠位・複雑になるほど残存高位は下がる。
選択肢に『肘関節〇〇』が屈曲と伸展の両方の意味で出るパターン。動作名だけ見て『肘=C5』と早合点すると、伸展(C7)を誤って選ぶ。動作の方向と主働筋まで確認する。
教科書の一覧『脊髄損傷(完全麻痺)の運動レベルと到達ADL』を縦に読み直す。C5(三角筋・上腕二頭筋/肩の動き・肘屈曲・BFOで食事動作)→ C6(撓側手根伸筋/手関節背屈・機能的把持副子でつまみ・肘ロックで弱いプッシュアップ)→ C7(上腕三頭筋/肘伸展・プッシュアップによる移乗・坂道車椅子)→ C8〜Th1(指屈筋群・手内筋/指の屈曲・巧緻運動)。各高位で『初めて可能になる動作』を1つずつ結びつける。