痙直型脳性麻痺児の特徴的な下肢変形はどれか。
正答:3
正答:3
ふくらはぎの筋が硬く縮んで、つま先立ちの形になる。正答は3。
筋の硬さがどの向きに働くかから、生じる変形を導けるか。
痙直型の脳性麻痺では、脳から下りてくる抑えが働かないために筋が硬くなる。硬さは筋によって偏りがあり、下肢では股関節を内側へ寄せる筋、膝を曲げる筋、足首を下へ蹴る筋が強く働く。その結果、股関節は内転・内旋し、膝は曲がり、足首は下を向いたまま固まる。足首が下を向いた形が尖足で、選択肢では足関節底屈にあたる。したがって記述3が正しい。誤肢は3つとも硬さの向きと反対である。股関節は外転ではなく内転、伸展ではなく屈曲の位置をとりやすい。足関節も背屈ではなく底屈の位置になる。
どの筋が硬くなるかを個別に覚えるより、全体として「体を丸めて内側へ寄せる方向」に固まると捉えると導きやすい。股関節が内へ寄って交差する形、膝が曲がる形、つま先が下を向く形は、いずれもこの方向に沿っている。歩行では、内側へ寄った脚が交差するような歩き方になる。
硬さを和らげるために、緊張の強い筋にボツリヌス毒素を注射する治療が行われ、これによりリハビリテーションを進めやすくする。装具で足首の位置を保つことも変形の進行を防ぐ。成長とともに骨が伸びる一方で硬い筋が追いつかず、変形が進むことがあるため、成長期の経過観察が重要になる。痙縮は上位の運動の通り道が傷んだときに生じるもので、脳性麻痺のほか脳卒中や脊髄損傷でも見られる。
下肢の変形を4つ並べ、硬さの向きと反対のものを混ぜる。解法は、(1) どの筋が硬くなるかを全体の方向で捉える、(2) その筋が関節をどちらへ動かすかを決める、(3) 一致する変形を選ぶ。
痙直型脳性麻痺の下肢変形は足関節底屈(尖足)。股関節は外転ではなく内転、伸展ではなく屈曲の位置をとる。全体として内側へ寄って丸まる方向に固まる。