パーキンソン病において、立ち直り反射の障害やバランスの不安定性がある重症度でのリハビリテーション治療で最も適切なのはどれか。
正答:2
正答:2
転びやすくなった段階でも、床の線をまたぐ訓練で歩き出しと歩幅を引き出せる。正答は2。
病期に応じて、何を目標にした訓練を選ぶかを判断できるか。
パーキンソン病では、進行すると姿勢を立て直す働きが落ち、押されたりつまずいたりしたときに立て直せず転ぶ。この段階では、歩き出せない、方向を変えられないといった歩行の問題も強くなる。そこで有効なのが、外から手がかりを与えて動作を引き出す方法である。床に引いた線をまたぐ訓練は、視覚の手がかりを使って歩き出しと歩幅を引き出すもので、この段階の歩行障害に直接効く。したがって記述2が正しい。誤肢は病期が違う。呼吸訓練と体位変換は、寝ている時間が長くなった、より進んだ段階で必要になる。自助具の導入も、手が使いにくくなってからの手立てで、まだ歩ける段階の第一選択ではない。
どれも実際に行われる手立てなので、病期を読み違えると外す。設問が示しているのは、立て直しがきかず転びやすいが、まだ自力で歩ける段階である。この段階で最も困っているのは歩行なので、歩行に効く手立てを選ぶ。進んだ段階の手立てを早く入れすぎると、残っている力を使わなくなる。
講義では、パーキンソン病が国家試験でよく出るのは特徴的な歩き方と動作が多いためだと説明される。足がすくむとは、歩き出そうとしても足の出が悪くなることで、その結果として小刻みな歩行になり、勢いがついて前方へ転げるように進むのが突進現象である。硬さ、動きの乏しさ、震え、バランスの障害という4つが基本の症状で、リハビリテーションでは全身をゆるめること、関節が動く範囲を保つこと、基本的な動作の練習、歩行の練習が柱になる。姿勢を立て直す反応が落ちているため、寝返りや起き上がりも難しく、仰向けで寝返りを促しても枕から頭が離れないことがある。方向を変えることが難しいのも特徴である。外から手がかりを与える方法は、この歩き出しと方向転換の問題に直接効く。
訓練を4つ並べ、いずれも実際に行われるものにして、病期を読ませる。解法は、(1) 症例文から病期を決める、(2) その段階で最も困っていることを特定する、(3) それに直接効く手立てを選ぶ。
立ち直り反射の障害がある段階では、線またぎ訓練が最も適切。呼吸訓練と体位変換はより進んだ段階、自助具は手の問題への手立て。病期を読んで、最も困っていることに効くものを選ぶ。