五行色体における五臓と五労の組合せで誤っているのはどれか。
正答:1
正答:1
五労の配当は、肝が久行、心が久視、脾が久坐、肺が久臥、腎が久立。誤っているのは「肝 ― 久視」で、久視は心。正答は1。
五労と五臓の配当を、間に挟まる組織(筋・血・肉・気・骨)を経由して正しく結びつけられるか。誤りを探す否定形。
五労は日常動作の過剰がまず組織を消耗させ、その組織を主る臓が傷られるという二段構造。久しく行く(歩き続ける)→筋を使う→筋を主るのは肝なので肝を傷る。久しく視る→血を消耗する→血を主るのは心なので心を傷る。久しく坐す→肌肉が衰える→肌肉を主るのは脾なので脾を傷る。久しく臥す→気が淀む→気を主るのは肺なので肺を傷る。久しく立つ→骨に負担→骨を主るのは腎なので腎を傷る。設問の組合せを照らすと、脾—久坐、肺—久臥、腎—久立は正しく、肝に対応するのは久行であって久視ではない。したがって誤りは1。
「視る=目=肝」と考えると肝—久視を正しいと判断してしまい、誤りを見つけられない。五労では目そのものではなく、目を使って消耗する血に着目して心に配当する。肝の五労は久行で、歩行=筋の酷使とつなげる。五主(肝=筋、心=血脈、脾=肌肉、肺=皮毛、腎=骨)を経由するのが確実。
『素問』宣明五気篇「久視は血を傷り、久臥は気を傷り、久坐は肉を傷り、久立は骨を傷り、久行は筋を傷る。是を五労の傷る所と謂う」。原典が示すのは傷る組織で、五臓へは五主の配当を1段挟む。第29回問100は同じ五労を訓読みで問い、そこでは「久しく視るは心を傷る」が正答になっている。同じ知識を、組合せの正誤と訓読みの正誤の両方の形で問われる。
正しい組合せを3つ並べ、最も直感に合いそうな1つ(肝—久視)を誤りとして混ぜる。目→肝という五官の連想を利用した作り。解法は、(1) 五労→傷る組織→主る臓の順に配当を書き出す、(2) 各肢を照合、(3) 一致しない1つを選ぶ。
五労は動作の過剰が組織を消耗させ、その組織を主る臓を傷るという考え方。久行は筋を傷り肝を、久視は血を傷り心を、久坐は肉を傷り脾を、久臥は気を傷り肺を、久立は骨を傷り腎を傷る。設問では脾—久坐、肺—久臥、腎—久立が正しく、肝に対応するのは久行なので「肝—久視」が誤り。目=肝という五官の連想に引かれないこと。