成長や生殖活動を行うもととなる基本的な物質の生理作用で最も適切なのはどれか。
正答:1
正答:1
成長や生殖活動のもととなる基本物質は精。精の生理作用は、生殖、成長発育、滋養、気や血への化生、そして神の維持。正答は1。
設問文から「精」を同定し、精の生理作用を、津液・宗気・衛気の作用と区別できるか。
精は先天の精(父母から受け継ぎ腎に蔵される)と後天の精(水穀の精微)からなり、成長・発育と生殖の基礎になる基本物質。その生理作用は、①生殖(天癸を化生し生殖機能を備えさせる)、②成長発育、③滋養(臓腑組織を養う)、④気への化生(原気を生む)と血への化生、⑤神の維持。精が髄を生じ脳(髄海)を養うことで、意識・思惟といった神志の働きが保たれるので「神を維持する」は精の作用にあたる。血脈を満たし滋潤するのは津液(と血)の作用、呼吸を推動するのは宗気、体温を一定に保つ(温煦)のは衛気(陽気)の作用で、いずれも精ではない。
「精=生殖」だけで覚えていると、神の維持と結びつかない。精→髄→脳(髄海)→神志という経路を押さえると、精が神を支えることが理解できる。腎精不足で健忘・反応低下が起こるのはこの経路。血脈を満たすのは津液、呼吸は宗気、体温は衛気と、4肢がそれぞれ別の物質に割り当てられている。
精は腎に蔵され、骨に入れば骨髄、脳に集まれば髄海と呼び名が変わる。髄海(脳)は「元神の府」ともいわれ神志の働きが発現する器官で、精が髄海を滋養することで五官も十分に機能する。腎精不足では髄海の滋養が不十分になり認知機能が低下する。精は気に化し(原気)、血にも化す(精血同源)。
設問文が物質名を言わず定義で示し、4肢に4つの物質の作用を割り当てる。解法は、(1) 成長・生殖のもと=精、(2) 精の作用5つを挙げる、(3) 残り3肢を津液・宗気・衛気に割り当てて検算。
成長や生殖のもととなる基本物質は精で、腎に蔵される。作用は生殖、成長発育、滋養、気血への化生、そして神の維持。精は髄を生じ脳(髄海)を養い、神志の働きを支えるので、腎精不足では健忘や反応低下が起こる。血脈を満たすのは津液、呼吸を推動するのは宗気、体温を一定に保つのは衛気で、4肢はそれぞれ別の物質の作用。