肺が外邪の侵襲を防ぎ、臓腑を保護することを示すのはどれか。
正答:2
正答:2
肺は五臓の中で最も高い位置にあり、傘のように臓腑を覆って外邪の侵襲を防ぐ。この特性を華蓋という。正答は2。
肺の生理特性(華蓋・嬌臓)と生理作用(宣発・粛降)を区別し、「覆って守る」働きに対応する語を選べるか。
華蓋は本来、貴人の頭上にかざす傘を指す語。肺は五臓の中で最も上位にあって心をはじめとする臓腑の上に覆いかぶさり、外から入ってくる邪を最初に受け止めて内部の臓腑を守る。この位置と働きから肺を華蓋と呼ぶ。一方、嬌臓は「か弱い臓」の意で、肺が寒熱の刺激や乾燥に弱く機能の失調を起こしやすいという特性。宣発は気と津液・衛気を上方・外方へ散布して濁気を排出する生理作用、粛降は気道を清潔に保ち清気を取り込んで気機を下降させ津液を腎まで輸送する生理作用で、どちらも「作用」であって「覆って守る」ことを示す語ではない。
宣発は衛気を体表に送るので防御と結びつき、選びたくなる。ただし設問は「臓腑を保護することを示す」語を問うており、これは位置と形からくる特性の名称=華蓋。作用(宣発・粛降)と特性(華蓋・嬌臓)を分けて整理する。嬌臓は弱さ、華蓋は守りと逆向きの特性である点も押さえる。
肺の生理作用は主気(呼吸の気と一身の気)、宣発、粛降、通調水道、朝百脈、治節。生理特性は華蓋(最上位で臓腑を覆う)と嬌臓(潤いを好み乾燥・寒熱に弱い)。肺は皮毛を主り鼻に開竅するので、外邪はまず皮毛と口鼻から肺を侵す(風寒犯肺・風熱犯肺)。乾燥に弱いという嬌臓の性質から、燥邪は肺を傷りやすい。
特性の語2つと作用の語2つを混ぜ、防御に関わる宣発で迷わせる。解法は、(1) 設問は「示すのはどれか」=名称を問う、(2) 覆って守る=位置と形の特性=華蓋、(3) 宣発・粛降は作用。
肺の生理特性は華蓋と嬌臓の2つ。華蓋は傘の意で、五臓の最上位から臓腑を覆い、外邪の侵襲を防いで内部を保護することを示す。嬌臓は乾燥や寒熱に弱く失調しやすいという弱さの特性。宣発と粛降は生理作用で、宣発は濁気の排出と津液・衛気の体表への輸送、粛降は清気の取り込みと気機の下降。設問が名称を問うているので華蓋。