内因において、気を緩ませる感情が過度に生じることでみられる症状はどれか。
正答:2
正答:2
気を緩ませる感情は喜(喜べば気緩む)で、五志では心に属する。喜びすぎると気機が緩みすぎて心が血をうまく送り出せず、動悸が起こる。正答は2。
七情と気機の方向(怒=気上、喜=気緩、思=気結、悲憂=気消、恐=気下、驚=気乱)から臓を特定し、その臓の症状を選べるか。
『素問』挙痛論の「喜べば則ち気緩む」により、喜は気機をゆるめる感情。適度な喜びは気血の運行をのびやかにし、心が血を送り出す働きを助ける。しかし喜びすぎると気機が過剰に緩んで心気が渙散し、心が血脈を主る働きが乱れて心悸(動悸)や不整脈が起こる。喜は五志で心に配当されるので、症状も心のものが出る。他の3肢は、失禁が恐(気下)による腎気不固、食欲不振が思(気結)による脾の運化失調、声のかすれが悲・憂(気消)による肺気の消耗の症状。
「緩む」を「弛緩=失禁」と結びつけて1を選びやすい。気機が緩むのと括約筋が緩むのは別で、失禁は恐による気の下降と腎気不固。七情と気機の対応を6つとも覚え、そこから臓へ、臓から症状へと二段でたどる。
『素問』挙痛論「怒れば則ち気上り、喜べば則ち気緩み、悲しめば則ち気消え、恐るれば則ち気下り、驚けば則ち気乱れ、思えば則ち気結ぶ」。臨床では、喜が過度になると心神が散じて集中力の低下・不眠・動悸が起こり、極端な場合は喜笑不休(笑いが止まらない)という心の病証になる。心は血脈を主り神を蔵するので、心の失調は循環と精神の両面に出る。
気機の語(緩む)を身体の弛緩と誤読させる。解法は、(1) 気を緩ませる=喜=心、(2) 心の症状=動悸・不眠・精神症状、(3) 残り3肢を恐・思・悲憂に割り当てて検算。
七情と気機の対応は、怒が気上、喜が気緩、思が気結、悲憂が気消、恐が気下、驚が気乱。気を緩ませる感情は喜で、五志では心。喜びすぎると気機が過剰に緩んで心が血を送り出せなくなり、動悸や不整脈が起こる。失禁は恐(腎)、食欲不振は思(脾)、声のかすれは悲憂(肺)の症状で、それぞれ別の感情に対応する。