左手中指のしびれを訴える患者に第6・第7頸椎棘突起間の左外方に刺鍼し症状が改善した。本症例の検査所見として最も適切なのはどれか。
正答:2
正答:2
中指のしびれと、第6・第7頸椎棘突起間の外方への刺鍼で改善したことからC7神経根症。C7の反射は上腕三頭筋反射。正答は2。
刺鍼した椎間から神経根レベルを逆算し、その根に対応する反射を選べるか。誤肢はいずれも別疾患の検査。
中指の感覚はC7の領域。刺鍼した部位が第6・第7頸椎棘突起間の外方であることも、C7神経根の出口である第6頸椎と第7頸椎の間の椎間孔に一致する。したがってC7神経根症。C7を反射中枢とするのは上腕三頭筋反射なので、この反射が減弱する。手関節を屈曲位で保持するファレンテストがみるのは手根管の絞扼、中指の伸展に抵抗を加える中指伸展テストがみるのは上腕骨の外側上顆の炎症、胸を張って肩を後下方へ引くエデンテストがみるのは鎖骨と第1肋骨の間での圧迫で、いずれも神経根症の所見ではない。
「中指」という語が中指伸展テストを呼び込む作りになっている。中指伸展テストは外側上顆炎の検査で、感覚障害とは無関係。頸椎では神経根が同番号の椎骨の上の椎間から出るので、第6・第7頸椎棘突起間ならC7。C5=上腕二頭筋反射、C6=腕橈骨筋反射、C7=上腕三頭筋反射という対応を押さえる。
頸神経根の対応:C5=三角筋、上腕二頭筋反射、上腕外側の感覚。C6=腕橈骨筋・上腕二頭筋、腕橈骨筋反射、母指と前腕橈側。C7=上腕三頭筋、上腕三頭筋反射、中指。C8=手指屈筋、小指と前腕尺側。誘発テストはスパーリングテスト(頭部を患側へ側屈し圧迫)、ジャクソンテスト(頭部を後屈し圧迫)。手根管症候群にはファレンテスト・ティネル徴候、胸郭出口症候群にはアドソン・エデン・ライトの各テスト。
共通する語(中指)で別疾患の検査へ誘導し、他の2肢も上肢の検査でそろえる。解法は、(1) 感覚障害の分布と刺鍼部位から神経根を決める、(2) その根の反射を出す、(3) 他の肢がどの疾患の検査かを確認して消す。
中指のしびれと第6・第7頸椎棘突起間の外方への刺鍼で改善したことから、障害はC7神経根。C7を反射中枢とする上腕三頭筋反射が減弱する。ファレンテストがみるのは手根管の絞扼、中指伸展テストは上腕骨の外側上顆の炎症、エデンテストは鎖骨と第1肋骨の間での圧迫で、いずれも神経根症の所見ではない。