上後腸骨棘と大転子近位端を結んだ線の中点から垂直下方に1~2横指下がったところを局所刺鍼点とすべき疾患で、陽性となる徒手検査法として最も適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
上後腸骨棘と大転子近位端を結ぶ線の中点から1〜2横指下は梨状筋の走行。梨状筋症候群の誘発テストはフライバーグテスト。正答は3。
骨指標で示された刺鍼点の深部にある筋を言え、その筋の障害に対応する誘発テストを選べるか。
梨状筋は仙骨の前面から起こり、大坐骨孔を通って大転子の上端につく。上後腸骨棘と大転子近位端を結んだ線は、この筋の走行におおむね沿う。その中点から垂直下方へ1〜2横指下がった位置は、大殿筋の深部で梨状筋の下縁にあたり、坐骨神経が梨状筋の下を通る場所でもある。ここを局所刺鍼点とするのは梨状筋症候群。誘発テストのフライバーグテストは、股関節を屈曲位で内旋させて梨状筋を伸ばし、殿部から下肢へ痛みが出れば陽性とする。エリーテストは腹臥位で膝を屈曲して大腿直筋の短縮をみる検査、パトリックテストは股関節を屈曲・外転・外旋させて股関節と仙腸関節の病変をみる検査、ボンネットテストは股関節を屈曲位にして内転・内旋させ、坐骨神経が伸ばされるかをみる検査。
ボンネットテストも股関節を内転・内旋させるので操作が似ており、梨状筋症候群でも陽性になりうるが、本来はヘルニアによる神経症状の確認に使う検査。骨指標から筋を特定できるかが出発点で、上後腸骨棘と大転子を結ぶ線=梨状筋という対応を押さえる。
梨状筋症候群は、梨状筋の緊張や肥厚で坐骨神経が絞扼され、殿部痛と下肢のしびれが出るもの。長時間の坐位、股関節の使いすぎ、外傷が誘因。坐骨神経の大部分は梨状筋の下(梨状筋下孔)を通るが、総腓骨神経が筋を貫く破格もある。鑑別は腰椎椎間板ヘルニア(SLRテスト陽性、椎間板レベルの所見)、仙腸関節障害(パトリックテスト、ニュートンテスト)。局所治療穴は環跳・胞肓・秩辺のあたり。
股関節まわりの徒手検査を4つ並べ、操作の似たものを混ぜる。解法は、(1) 骨指標から筋・構造を特定、(2) その障害に固有の誘発テストを選ぶ、(3) 他の肢がみている構造を確認。
上後腸骨棘と大転子近位端を結ぶ線の中点から1〜2横指下は梨状筋の下縁で、坐骨神経が通る場所。ここを刺鍼点とするのは梨状筋症候群で、誘発テストは股関節を内旋させて梨状筋を伸ばすフライバーグテスト。エリーテストは大腿直筋、パトリックテストは股関節と仙腸関節、ボンネットテストはヘルニアによる神経症状をみる検査。