末梢神経麻痺における罹患神経と麻痺筋の組合せで正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
掌側骨間筋は尺骨神経支配。円回内筋は正中神経、母指内転筋は尺骨神経、僧帽筋は副神経なので、正しい組は3。
上肢の筋の支配神経を1つずつ言えるか。4組とも実在の神経と筋で、対応だけがずらしてある。
上肢の主な支配関係を整理する。正中神経は前腕の屈筋群の多く(円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・浅指屈筋)と、手では母指球筋の大部分(短母指外転筋・母指対立筋・短母指屈筋浅頭)と第1・第2虫様筋を支配する。尺骨神経は尺側手根屈筋、深指屈筋の尺側半、そして手内在筋のほとんど、すなわち骨間筋(掌側・背側)、第3・第4虫様筋、小指球筋、母指内転筋を支配する。橈骨神経は上腕三頭筋と前腕の伸筋群を支配し、前腕の屈筋である円回内筋は含まない。肩甲上神経は棘上筋と棘下筋を支配し、僧帽筋は副神経(と頸神経叢の枝)が支配する。したがって成立するのは尺骨神経と掌側骨間筋の組。
母指球筋の中で母指内転筋だけが尺骨神経支配というのが最大の落とし穴。母指を「内転」させる筋と「外転・対立」させる筋で神経が分かれる。手内在筋は尺骨神経が原則で、例外が第1・第2虫様筋と短母指外転筋・母指対立筋・短母指屈筋浅頭(正中神経)。
上肢の神経支配:筋皮神経=上腕二頭筋・上腕筋・烏口腕筋。橈骨神経=上腕三頭筋・腕橈骨筋・手関節と手指の伸筋群・回外筋。正中神経=前腕屈筋の大半・母指球筋の大部分・第1第2虫様筋。尺骨神経=尺側手根屈筋・深指屈筋尺側半・手内在筋の大半・母指内転筋。腋窩神経=三角筋・小円筋。肩甲上神経=棘上筋・棘下筋。副神経=僧帽筋・胸鎖乳突筋。長胸神経=前鋸筋。
実在の神経と実在の筋を組み替える。解法は、(1) 各筋の支配神経を書き出す、(2) 各神経が支配する筋を書き出す、(3) 双方向で一致する1組を選ぶ。片側だけでは絞れない。
組合せ問題は神経側と筋側の両方から確認する。掌側骨間筋は手内在筋で尺骨神経支配なので3が成立する。円回内筋は正中神経、母指内転筋は母指球筋だが例外的に尺骨神経、僧帽筋は副神経支配で、いずれも書かれた神経とずれている。