糖尿病性末梢神経障害に特徴的な所見はどれか。
正答:1
正答:1
糖尿病性の多発神経障害は左右対称で足から始まる。振動覚の低下が両側の内果で早期に出る。正答は1。
糖尿病性末梢神経障害の分布(左右対称・下肢優位・遠位から)と、早期に落ちる感覚の種類を知っているか。誤肢は3つとも別疾患の典型所見。
糖尿病では長い軸索から障害されるため、最も遠い足の先から症状が始まり、左右対称に広がる。進むと手にも及び、手袋靴下型の感覚障害になる。深部感覚のうち振動覚は早期から低下し、内果に音叉を当てて左右で確かめる。アキレス腱反射の減弱・消失も早期の所見。宙吊り型の解離性感覚障害は、痛覚と温度覚だけが体幹の一定の高さで帯状に失われるもので脊髄空洞症の所見。下から順に麻痺が上がっていく弛緩性の麻痺ならギラン・バレー症候群、感覚症状より筋力低下が前面に出る上肢の障害なら頸椎症性筋萎縮症を考える。
糖尿病性神経障害には多発神経障害のほか、単神経障害(動眼神経麻痺など)や自律神経障害もあるが、「特徴的な所見」と問われれば左右対称の遠位優位な感覚障害。振動覚は音叉があればその場で確かめられるので、実技でも問われる。
糖尿病の3大合併症は神経障害・網膜症・腎症で、神経障害が最も早く出る。多発神経障害では、足底のしびれ・じんじん感、こむら返り、感覚鈍麻が左右対称に出て、進むと足の潰瘍や壊疽(糖尿病足)につながる。自律神経障害では起立性低血圧、無自覚性低血糖、無痛性心筋梗塞、便秘と下痢の交代、勃起障害。検査はアキレス腱反射、振動覚(C128音叉)、モノフィラメントによる触圧覚、神経伝導検査。
神経障害の所見を4つ並べ、それぞれ別疾患の典型で埋める。解法は、(1) 障害の分布(左右対称か、遠位か近位か、上肢か下肢か)を確認、(2) 感覚が先か運動が先かを確認、(3) 各肢がどの疾患の所見かを言えるか確かめる。
糖尿病では長い軸索から傷むので、足の先から左右対称に感覚障害が広がる。深部感覚では振動覚が早期に落ち、両側の内果で確かめられる。宙吊り型の解離性感覚障害は脊髄空洞症、下から上がる弛緩性の麻痺はギラン・バレー症候群、筋力低下が前面に出る上肢の障害は頸椎症性筋萎縮症の所見で、いずれも糖尿病の典型ではない。