詐病が疑われる腰痛患者に対して、坐位で膝を他動的に伸展させるのはどれか。
正答:3
正答:3
座った姿勢から膝を他動的に伸ばすのはフリップテスト。患者が誘発テストと気づかないので、詐病では症状が出ない。正答は3。
検査の操作の記述から検査名を言え、詐病の鑑別にどう使うかを理解しているか。
フリップテストは、患者を端座位にして膝関節を他動的に伸展させる検査。坐骨神経が伸ばされるので、腰椎椎間板ヘルニアによる神経症状があれば下肢の痛みを避けようとして体幹が後方へ倒れる、あるいは倒れかけて手をついて支える。これが陽性。仰臥位で行う下肢伸展挙上テストと力学的には同じことを座位で行っているが、患者は誘発テストだと気づきにくい。したがって、下肢伸展挙上テストが陽性なのにフリップテストが陰性であれば、症状の訴えが実際の神経症状と一致していないことになり、詐病を疑う手がかりになる。ケンプ徴候は腰を後屈・側屈させて椎間孔を狭め神経根症状をみる検査、サギング徴候は膝を屈曲位で下腿が後方へ落ち込む後十字靱帯損傷の所見、ブラガードテストは下肢伸展挙上に足関節の背屈を加えて坐骨神経をさらに伸ばす検査。
下肢伸展挙上テストとフリップテストは同じ坐骨神経の伸張をみるが、体位が違う(仰臥位と座位)。この違いが詐病の鑑別に使える理由なので、体位と患者の認識をセットで押さえる。詐病の鑑別は、まず下肢伸展挙上テストが陽性であることが前提になる。
腰痛の徒手検査:下肢伸展挙上テスト(SLR)=仰臥位で下肢を挙げL5・S1の神経根症をみる。ブラガードテスト=SLRに足背屈を追加。ラセーグ徴候=股関節屈曲位で膝を伸展。ケンプ徴候=腰の後屈側屈で椎間孔を狭める。大腿神経伸展テスト(FNS)=腹臥位で股関節を伸展しL2〜L4をみる。フリップテスト=端座位で膝を伸展、詐病の鑑別。ワデルの徴候(非器質的所見)も詐病や心因性腰痛の評価に用いられる。
腰と膝の検査を混ぜ、操作の記述だけで選ばせる。解法は、(1) 記述された体位と操作を確認、(2) 各検査の体位と操作を出す、(3) 一致するものを選ぶ。膝の検査(サギング)が混ざっているのは部位のかく乱。
端座位で膝を他動的に伸展させるのはフリップテスト。坐骨神経を伸ばす点でSLRテストと同じだが、患者が誘発テストと気づきにくいので、SLR陽性なのにフリップが陰性なら詐病を疑える。ケンプ徴候は腰の後屈側屈、サギング徴候は後十字靱帯、ブラガードテストはSLRに足背屈を加える検査。