「18歳の女性。新体操の選手で毎日の激しい練習と無理なダイエットをしていたら月経が止まった。近医で、利用できるエネルギー不足が原因の運動性無月経と言われた。」無月経に対し、胞宮から起こる経脈に治療する場合、最も適切な奇経はどれか。
正答:1
正答:1
衝脈は任脈と同じく骨盤腔内の子宮(胞宮)から起こり、十二経の気血を調える血海。無月経に対して胞宮から起こる経脈を治療するなら衝脈。正答は1。
奇経八脈それぞれの起始と作用を知り、胞宮から起こるものを選べるか。
奇経八脈のうち、督脈・任脈・衝脈は同じく胞中(骨盤腔内、女性では子宮)から起こり、一源三岐と呼ばれる。衝脈はそこから脊柱の深部をめぐり、前は陰経の諸脈に、後ろは陽経の諸脈に交わって十二正経の海となる。皮下を通る衝脈は鼠径部で胃経の気衝から腎経と並んで腹壁を上り、胸部に広がってさらに喉から口唇へめぐる。血を豊富に蓄えることから血海とも呼ばれ、月経と密接に関わる。無月経は血の不足や滞りで胞宮が満たされないことによるので、胞宮から起こり血を調える衝脈を治療する。帯脈は側腹部の胆経の帯脈穴から腰腹部を一周する脈、陰維脈と陰蹻脈はいずれも下肢から起こるもので、胞宮を起始とはしない。
任脈も胞中から起こるが、選択肢に任脈はなく、血を主る衝脈が問われている。督脈・任脈・衝脈の3つが同じ起始(一源三岐)である点と、そのうち血を調えるのが衝脈という役割分担を押さえる。帯脈だけが縦でなく横に走る脈。
奇経八脈:督脈(陽脈の海、後正中線)、任脈(陰脈の海、前正中線)、衝脈(十二経の海・血海)、帯脈(腰腹を一周)、陽蹻脈・陰蹻脈(下肢から目内眥へ、運動と睡眠に関わる)、陽維脈・陰維脈(全身の陽・陰を維絡する)。督・任・衝は胞中から起こる一源三岐。衝脈が関係する経穴は、腎経の横骨から幽門までの左右それぞれ11穴とする説と、皮下の衝脈として気衝から胃経の腹部の経穴を考える説があるが、一般には前者をとる。
奇経を4つ並べ、起始で絞らせる。解法は、(1) 設問が指定する起始(胞宮)を確認、(2) 各奇経の起始を出す、(3) 一致するものを選ぶ。役割(血海)も合わせて確認すると確実。
督脈・任脈・衝脈はいずれも胞中(女性では子宮)から起こる。このうち十二経の気血を調え血海と呼ばれるのが衝脈で、月経と密接に関わるので無月経の治療対象になる。帯脈は側腹部から腰腹を一周し、陰維脈と陰蹻脈は下肢から起こるので、胞宮を起始とはしない。