「40歳の女性。仕事でパソコン作業が多く、午後から締め付けられるような両側性の頭痛を発症する。頭痛は非拍動性で悪心・嘔吐はない。飲酒で増悪しない。」生活指導で最も適切なのはどれか。
正答:3
正答:3
緊張型頭痛では頭頸部の筋緊張をゆるめ血流を増やす方向へ指導する。後頸部を温めるのが適切。正答は3。
病態(筋緊張と血流低下)から指導の向きを決められるか。誤肢は3つとも筋緊張を強める側。
緊張型頭痛は、姿勢の異常や持続的な作業で頭頸部の筋の緊張が高まり、血流が落ちて発痛物質が生じることが引き金と考えられている。したがって指導は、筋の緊張をゆるめ血流を増やす方向にそろえる。後頸部をホットタオルで温めるのは、局所の血流を増やして筋の緊張をゆるめる直接的な方法で適切。入浴をシャワーだけで済ませると体が温まらず血流が改善しない。枕を高くすると寝ている間に頸が前屈した状態が続き、後頸部の筋緊張が持続する。パソコン作業で同一姿勢を維持すると筋が持続的に収縮したままになるので、こまめに姿勢を変え休憩を入れるほうがよい。
片頭痛の指導(暗く静かな場所で安静、発作時は冷やす)と混同すると逆になる。緊張型頭痛は温めて動かす、片頭痛は発作時は安静にして誘因を避ける。同じ第29回問129でも同型の設問が出ており、そちらでは後頸部の筋力トレーニングが正答だった。いずれも筋の緊張と血流を改善する方向でそろっている。
緊張型頭痛の生活指導:作業姿勢の見直し(モニタの高さ、肘掛けの使用、椅子の調整)、こまめな休憩とストレッチ、入浴やホットタオルによる温熱、後頸部・肩甲帯の筋力強化、枕の高さの調整、ストレスへの対処。鍼灸では風池・天柱・完骨・肩井・肩外兪・後頸部の圧痛点などを用いる。片頭痛では発作時は暗く静かな場所で安静にし、誘因(睡眠不足、特定の食品、強い光、飲酒)を避ける。
制限型の指導(〜のみで済ませる、〜を維持する)を並べ、能動的な1つを正答にする。解法は、(1) 病態を筋緊張と血流の言葉で言い直す、(2) 各肢がそれを改善するか悪化させるかを判定。
緊張型頭痛は頭頸部の筋の緊張と血流低下が背景にあるので、指導は温めて動かす方向にそろえる。後頸部をホットタオルで温めるのが適切。シャワーだけ、枕を高くする、同一姿勢を維持するはいずれも筋緊張を強める側で、方向が逆。片頭痛の指導とは正反対になる点に注意する。