脊髄の背側面に最も近いのはどれか。
正答:1
正答:1
黄色靱帯は隣り合う椎弓の間を結んで脊柱管の後壁をつくるので、脊髄の背側面に最も近い。正答は1。
脊柱の靱帯が前後どの位置にあるかを、脊髄との距離で順に並べられるか。
脊柱の靱帯を腹側から背側へ並べると、前縦靱帯(椎体の前面)、後縦靱帯(椎体の後面=脊柱管の前壁)、黄色靱帯(椎弓の間=脊柱管の後壁)、棘間靱帯(棘突起の間)、棘上靱帯(棘突起の先端をつなぐ)となる。脊髄は脊柱管の中を通るので、その背側面に最も近いのは脊柱管の後壁をつくる黄色靱帯である。後縦靱帯は脊柱管の前壁で、脊髄の腹側にあたる。棘間靱帯と棘上靱帯はさらに後方で、脊髄からは遠い。
後縦靱帯は「後」の字につられて背側と思いやすいが、これは椎体の前面・後面という基準で付いた名前で、脊柱管から見れば前壁にあたる。何を基準にした前後かを確認するのがこの設問の要点。腰椎穿刺や硬膜外麻酔で針が通る順(皮膚→棘上靱帯→棘間靱帯→黄色靱帯→硬膜外腔)を思い出すと、後ろから前への並びがそのまま出る。
後縦靱帯が肥厚・骨化して脊柱管を前方から狭めるのが後縦靱帯骨化症、黄色靱帯が骨化して後方から狭めるのが黄色靱帯骨化症で、いずれも脊柱管狭窄をきたす。後縦靱帯骨化症は頸椎から仙椎の椎体後縁に生じ、黄色靱帯骨化症は胸椎下部に多い。どちらも脊髄症状を出しうるため、鍼灸では下肢の腱反射亢進や巧緻運動障害の有無を確認し、疑えば医療機関へ紹介する。
位置関係を問い、名前の前後と実際の前後がずれる靱帯を混ぜる。解法は、(1) 靱帯を腹側から背側へ並べる、(2) 脊髄が通るのは脊柱管の中と確認する、(3) 脊柱管の前壁と後壁がどの靱帯かを決める。
黄色靱帯は椎弓の間を結んで脊柱管の後壁をつくるので、脊髄の背側面に最も近い。後縦靱帯は椎体の後面=脊柱管の前壁で脊髄の腹側。棘間靱帯・棘上靱帯はさらに後方。名前の前後と脊柱管から見た前後を取り違えないこと。