前腕の屈筋群について正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
橈側手根屈筋は上腕骨内側上顆から起こる。正答は2。
前腕屈筋群の起始・走行・神経支配を、正中神経と尺骨神経で分けて言えるか。
前腕屈筋群の浅層は、表層から円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋の順に並び、いずれも上腕骨内側上顆(共通屈筋起始部)から起こる。したがって橈側手根屈筋が内側上顆から起こるのは正しい。誤肢は神経と通路の入れ替えである。円回内筋は上腕頭と尺骨頭の2頭からなり、その間を貫くのは正中神経で、橈骨神経ではない。ここで絞扼されるのが円回内筋症候群。長掌筋の腱は屈筋支帯の浅層を通って手掌腱膜に移行するので、屈筋支帯の下にできる手根管は通らない。尺側手根屈筋は名前のとおり尺側にあり、尺骨神経に支配される。前腕屈筋群のうち尺骨神経支配はこの筋と深指屈筋の尺側半分だけで、残りは正中神経の支配である。
長掌筋が手根管を通るかどうかは頻出。手根管の壁をつくる屈筋支帯の「上」を通るのが長掌筋腱で、「下」のトンネルを通るのが指屈筋腱と正中神経。手根管症候群で長掌筋の働きが落ちないのはこのため。円回内筋を貫く神経も、貫くのが正中神経、外側で分かれるのが橈骨神経、と位置で分ける。
上肢の絞扼性神経障害は障害される神経と高さで整理する。正中神経は高位で円回内筋症候群・前骨間神経麻痺、低位で手根管症候群。尺骨神経は高位で肘部管症候群、低位でギヨン管症候群。橈骨神経は上腕での圧迫による下垂手と、回外筋部での後骨間神経麻痺による下垂指。前腕屈筋群が共通屈筋起始部から起こることは、上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)の圧痛部位とも結びつく。
筋の起始・貫通する神経・通る通路・支配神経を1肢ずつ並べる。解法は、(1) 各肢が何を問うているかを分ける、(2) 神経は正中と尺骨のどちらかを決める、(3) 通路は屈筋支帯の上か下かを決める。
橈側手根屈筋は上腕骨内側上顆から起こる。円回内筋を貫くのは橈骨神経ではなく正中神経、長掌筋腱は手根管ではなく屈筋支帯の浅層、尺側手根屈筋は正中神経ではなく尺骨神経の支配。神経と通路の入れ替えが誤肢の作り方。