呼吸運動を促進するのはどれか。
正答:2
正答:2
体液が酸性に傾くと、それを打ち消すために呼吸が強まる。正答は2。
呼吸を調節する刺激を、酸素・二酸化炭素・酸性度の3つで整理できるか。
呼吸の強さを決めているのは主に体液の酸性度と二酸化炭素である。二酸化炭素が増えると水と結びついて酸ができ、体液は酸性に傾く。この変化を延髄にある部分が感じ取り、呼吸を強めて二酸化炭素を吐き出させる。吐き出せば酸が減り、酸性度は元へ戻る。したがって体液が酸性に傾けば呼吸は促される。誤肢は3つとも呼吸を弱める側か、関係しない。酸素については、動脈血の酸素が減ったときに首や大動脈にある部分が感じ取って呼吸を強めるので、上がった場合はむしろ弱まる方向になる。二酸化炭素が減れば酸が減るので、呼吸は弱まる。体液の浸透圧が上がることは、水分の調節に関わる刺激で、呼吸の調節の主役ではない。
「酸素が足りないから呼吸する」と考えると3で引っかかる。ふだんの呼吸を主に決めているのは二酸化炭素と酸性度であって、酸素は大きく下がったときに初めて強い刺激になる。この主従の関係を押さえると、選択肢の向きが決まる。
過換気になると二酸化炭素を吐き出しすぎて体液がアルカリ性に傾き、手足のしびれやテタニーが起こる。パニック発作でこれが起きるので、酸素を投与しても意味がない。逆に呼吸が弱まって二酸化炭素が溜まると眠気や頭痛が出る。慢性的に二酸化炭素が高い状態が続くと、酸性度による調節が働きにくくなり、酸素の低下が呼吸を保つ刺激になる場合がある。
呼吸を促すものを問い、弱める側と別系統の刺激を混ぜる。解法は、(1) 呼吸の主な調節因子を二酸化炭素と酸性度と決める、(2) 各刺激がどちら向きかを判定する、(3) 別系統の刺激を除く。
体液のpHが下がる(酸性に傾く)と呼吸は促される。浸透圧は水分の調節、酸素分圧の上昇と二酸化炭素分圧の低下はいずれも呼吸を弱める側。主役は二酸化炭素と酸性度。