脊髄に反射中枢が存在するのはどれか。
正答:1
正答:1
痛い刺激から手足を引っ込める反射は、脊髄で折り返す。正答は1。
反射ごとに、折り返す場所が脊髄か脳幹かを言えるか。
反射は、感じ取ってから反応するまでが決まった経路を通るもので、折り返す場所は反射ごとに決まっている。熱いものに触れて手を引っ込める反射は、皮膚の痛みの受容器から脊髄へ入り、そこで間に細胞を挟んで運動を担う細胞へつながり、屈筋を縮ませる。脳を経由しないので反応が速い。したがって脊髄に中枢があるのは屈曲反射である。誤肢は3つとも脊髄より上に中枢がある。飲み込む動きをまとめているのは延髄。倒れそうになったときに姿勢を立て直す働きは中脳が関わる。首の向きに応じて手足の緊張が変わる反射は延髄の高さで統合される。
反射の名前だけでは中枢の場所が分からないので、何を守るための反射かを考える。体の一部を危険から引き離すだけなら脊髄で足りる。飲み込む、姿勢を立て直す、全身の緊張を配分するといった、多くの筋を協調させる働きには脳幹が要る。関わる筋の広がりで見当がつく。
屈曲反射では、刺激を受けた側の屈筋が縮むと同時に、反対側の下肢では伸筋が縮んで体を支える。これを交叉性伸展反射といい、片足を引っ込めても倒れないようにする働きになる。膝蓋腱反射のように間に細胞を挟まない反射と違い、屈曲反射は複数の細胞を経るので多シナプス反射にあたる。脊髄が傷むと、脊髄で折り返す反射は残るのに、脳から下りてくる抑えが外れて亢進する。
反射を4つ並べ、中枢の場所を問う。解法は、(1) その反射が何を守るためのものかを言う、(2) 関わる筋の広がりを見る、(3) 局所なら脊髄、全身の協調なら脳幹と割り当てる。
脊髄に中枢があるのは屈曲反射。嚥下反射は延髄、立ち直り反射は中脳、緊張性頸反射は延髄。局所を守るだけなら脊髄、全身の協調が要るなら脳幹という基準で分ける。