問44
縦隔腫瘍でみられるのはどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:4
正答:4
胸の上部を走る交感神経が押されると、まぶたが下がり瞳が縮む。正答は4。
腫瘍の場所から、押される神経とその症状を導けるか。
縦隔は左右の肺に挟まれた領域で、心臓、大血管、食道、気管、神経が通る。ここに腫瘍ができると、周囲の構造を押して症状が出る。眼へ向かう交感神経は、頸の下から胸の上部を通って上行するため、この領域の腫瘍に押されやすい。押されると、まぶたが下がり、瞳が縮み、眼球がくぼんで見え、顔の汗が減る。したがって記述4が正しい。誤肢は原因が違う。眼球が細かく揺れるもの、目を閉じたときに眼球が上を向くもの、眼球が前へ出るものは、いずれも別の病態による。
眼に現れる症状が4つ並ぶので、原因の場所で振り分ける。まぶたが下がるものには、動眼神経の麻痺によるものと交感神経の障害によるものがあり、後者では瞳が縮む。前者では瞳が開くので、瞳の大きさで見分けられる。
この症候群は、頸の交感神経の経路のどこが傷んでも生じ、原因には肺の上部にできた腫瘍、頸の動脈が裂けた状態、頸髄の損傷などがある。麻酔科で行う神経ブロックが効いたかどうかの確認にも、この症候群が現れたかを用いる。眼の診察では、視力、視野、まぶた、瞳の異常、眼球の運動、眼底所見を順に見ていく。
眼の徴候を4つ並べ、原因の違うものを混ぜる。解法は、(1) 腫瘍が押す構造を考える、(2) 各徴候の原因を書く、(3) 交感神経の障害によるものを選ぶ。
縦隔腫瘍でみられるのはホルネル症候群。交感神経が押されて眼瞼下垂・縮瞳・眼球陥凹が出る。眼振・ベル現象・眼球突出は別の原因による。