介護保険施設でノロウイルス感染症が発生した。感染を拡大させないための対応として適切なのはどれか。
正答:1
正答:1
ノロウイルスはアルコールが効きにくいので、消毒に用いるのは次亜塩素酸ナトリウム。正答は1。
ウイルスの構造の違いから、有効な消毒法を選べるか。
ノロウイルスはエンベロープ(脂質の膜)を持たないウイルスで、アルコールは脂質の膜を壊すことで効くため、この種のウイルスには効きにくい。有効なのは次亜塩素酸ナトリウムによる化学的消毒と、十分な加熱である。したがって居室の清拭は次亜塩素酸ナトリウムで行う。誤肢は3つとも感染を広げる扱い方である。吐物は乾燥するとウイルスが空中に舞い上がって吸い込まれるので、乾燥させず速やかに、使い捨て手袋とマスクを着けて外側から内側へ拭き取り、次亜塩素酸ナトリウムで処理する。リネンの熱水消毒は85℃で1分以上が目安で、60℃では不十分。食器もアルコールではなく次亜塩素酸ナトリウムか熱水で処理する。
「消毒=アルコール」と反射的に考えると2つ落とす。アルコールが効きにくいのはエンベロープを持たないウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス)と芽胞をつくる菌(クロストリジオイデス・ディフィシル)。この場合は次亜塩素酸ナトリウムを選ぶ。温度と時間の数字も、加熱消毒は85℃1分以上という具体的な目安で覚える。
ノロウイルスは冬に流行する感染性胃腸炎の主な原因で、感染力が強く、少量のウイルスでも発症する。感染経路は汚染された二枚貝の生食、感染者の吐物・便からの接触感染、乾燥した吐物からの飛沫・塵埃感染。施術所でも下痢や嘔吐のある人が来所した場合は、施術を控え、ベッドや手すりの消毒を行う。手洗いは流水と石けんによる物理的除去が基本で、アルコールの擦り込みだけに頼らない。
感染対策の手順を4つ並べ、有効な消毒薬や温度をずらす。解法は、(1) 病原体にエンベロープがあるかを確認、(2) 有効な消毒薬を決める、(3) 温度・時間の数字と、乾燥させるかどうかを確認する。
ノロウイルスにはアルコールが効きにくいので、居室の清拭は次亜塩素酸ナトリウムで行う。吐物は乾燥させず速やかに処理し、リネンは85℃1分以上、食器もアルコールではなく次亜塩素酸か熱水。エンベロープの有無で消毒薬を選ぶ。