ギラン・バレー症候群について正しいのはどれか。
正答:4
正答:4
ギラン・バレー症候群は感染のあとに自己免疫の機序で末梢神経が傷むもので、先行感染を認めることが多い。正答は4。
発症の機序(自己免疫か遺伝か)と病変の場所(末梢神経か筋か)を言えるか。
ギラン・バレー症候群は、カンピロバクター腸炎や上気道感染などのあと、1〜3週間の間隔をおいて発症することが多い。病原体の表面の構造が末梢神経の構成成分と似ているため、感染に対して作られた抗体が自分の末梢神経を攻撃してしまう。これが自己免疫の機序で、髄鞘や軸索が傷んで、下肢から上に向かう左右対称の弛緩性麻痺と腱反射の消失が起こる。したがって先行感染を認めることが多いという記述が正しい。誤肢は3つとも誤り。好発は若年から中年で、性差は明確ではなく中年女性に多いわけではない。遺伝性疾患ではなく後天性の自己免疫疾患である。病変の場所は末梢神経であって骨格筋ではない。骨格筋そのものが傷むのは多発性筋炎や筋ジストロフィーである。
筋力低下をきたす疾患は、傷んでいる場所が神経か接合部か筋かで分かれる。ギラン・バレー症候群は末梢神経、重症筋無力症は神経筋接合部、多発性筋炎・筋ジストロフィーは筋。腱反射は、末梢神経の障害で減弱・消失、筋の障害では比較的保たれる。上行性の左右対称な麻痺と腱反射消失という組合せがギラン・バレー症候群の型。
経過は多くが単相性で、数週間で症状のピークを迎えたあと回復に向かう。ただし呼吸筋麻痺をきたすと人工呼吸が必要になるため、急性期は入院管理が原則。治療は免疫グロブリン大量静注療法や血漿交換。鍼灸の対象は、急性期を脱して麻痺が残った時期の廃用予防と、しびれや痛みの緩和になる。急速に進行する脱力を訴える人を見たら、鍼灸で経過を見ずに直ちに医療機関へ紹介する。
1疾患について、疫学・遺伝性・病変部位・誘因を1肢ずつ並べる。解法は、(1) 自己免疫か遺伝かを決める、(2) 病変が神経か筋かを決める、(3) 誘因の有無を確認する。
ギラン・バレー症候群は先行感染のあとに起こる自己免疫性の末梢神経障害。中年女性に多いわけではなく、遺伝性でもなく、病変は骨格筋ではなく末梢神経。上行性の左右対称な麻痺と腱反射消失が型。