膵癌のリスクファクターとして正しいのはどれか。
正答:4
正答:4
糖尿病は膵癌の危険因子であり、逆に膵癌が糖尿病を悪化させることもある。正答は4。
生活習慣病のうち、どれが膵癌と結びつくかを言えるか。
膵癌の危険因子として確立しているのは、喫煙、慢性膵炎、糖尿病、肥満、家族歴、大量飲酒である。糖尿病は膵癌の危険因子であると同時に、膵癌によって膵臓の内分泌機能が落ちることで新たに発症したり急に悪化したりもする。したがって、これまで安定していた糖尿病が急に悪くなった場合や、中高年で新たに糖尿病を発症した場合には膵癌を疑う契機になる。誤肢は3つとも膵癌との関連が確立していない。高血圧症は脳血管疾患・心疾患・腎疾患の危険因子、脂質異常症は動脈硬化性疾患の危険因子、高尿酸血症は痛風と尿路結石の危険因子である。
生活習慣病を4つ並べられると、どれももっともらしく見える。しかし癌との関連が確立しているのは限られる。膵臓という臓器が内分泌(インスリン)と外分泌(膵液)の両方を担うことを思い出せば、糖尿病との双方向の関係が導ける。臓器の働きから関連を推す、という考え方がこの型の設問に効く。
膵癌は初期に症状が乏しく、腹痛・背部痛・体重減少・黄疸(膵頭部癌)が出るころには進行していることが多いため、予後の悪い癌の代表とされる。危険因子のうち喫煙は最も明確で、禁煙が最大の予防になる。無痛性の黄疸、原因のはっきりしない体重減少、糖尿病の急な悪化は、膵癌を疑って医療機関へ紹介する所見になる。鍼灸では背部痛を訴える人でこれらを伴う場合、運動器の痛みとして扱わない。
生活習慣病を4つ並べ、1つだけが癌の危険因子である形にする。解法は、(1) 各疾患が危険因子となる疾患群を挙げる、(2) 対象の臓器の働きと結びつくものを探す、(3) 双方向の関係があるものに注目する。
膵癌の危険因子は糖尿病。高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症はそれぞれ別の疾患群の危険因子で、膵癌との関連は確立していない。糖尿病の急な悪化は膵癌を疑う契機になる。