問76
痙縮が出現するのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:2
正答:2
脳の中の運動の通り道が傷むと筋が硬くなる。4つのうち脳の病変は被殻出血だけ。正答は2。
筋の硬さが、神経のどこの傷みで生じるかを判断できるか。
筋を動かす指令は、脳から脊髄までの上位の経路と、脊髄から筋までの下位の経路を通る。上位の経路が傷むと、下位の働きを抑えていた仕組みが外れ、筋が硬くなって腱を叩いたときの反射も強く出る。下位の経路や筋そのものが傷んだ場合は、筋は緩んで力が入らず、反射も弱くなる。被殻は脳の深い場所にあり、そこの出血は上位の経路を巻き込むので筋が硬くなる。したがって記述2が正しい。誤肢は3つとも上位より下流の問題である。
どれも麻痺や筋力低下を起こすので、症状名だけでは分けられない。決め手は病変の場所が上位か下流かである。上位なら硬く反射が強い、下流なら緩んで反射が弱い、という組で判断する。
筋が硬くなる型には、速く動かしたときに強く抵抗が出て途中で急に抜けるものと、動かす速さによらず一定の抵抗が続くものがある。前者は上位の経路の傷みで生じ、後者はパーキンソン病などで見られる。硬さが強いと関節が固まり、清潔を保ちにくくなるため、装具や薬、神経に作用する注射が用いられる。
疾患を4つ並べ、上位・末梢・筋を混ぜる。解法は、(1) 各疾患の病変部位を書き出す、(2) 上位か下流かで分ける、(3) 上位のものを選ぶ。
痙縮が出るのは被殻出血。上位の経路が傷むと抑えが外れて筋が硬くなる。ギラン・バレー症候群と腕神経叢麻痺は末梢、多発性筋炎は筋の問題で、いずれも筋は緩む。