「45歳の男性。長時間の座位により右下肢痛が生じるようになったため整形外科を受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。右の片脚立ちで踵の挙上ができなかった。」感覚鈍麻が疑われる部位はどれか。
正答:1
正答:1
かかとを持ち上げられないので、ふくらはぎを働かせる高さが傷んでいる。同じ高さが感覚を担当するのは足の裏。正答は1。
筋力の落ちた動きから神経の高さを決め、その高さが担当する感覚の場所を言えるか。
片脚立ちでかかとを持ち上げる動きは、ふくらはぎの筋が足首を下へ蹴る力で行われる。この筋を働かせているのは仙骨の一番上の高さの神経で、同じ高さがアキレス腱の反射と、足の裏から小指側にかけての感覚も担当する。したがって、かかとを持ち上げられないという所見が出ている以上、感覚が鈍っているのは足の裏である。誤肢はいずれも別の高さが担当する場所である。足の甲の真ん中と足の親指の背側は、その1つ上の高さが担当する。すねの内側はさらに1つ上、太ももの前面はもう1つ上の高さが担当する。
腰から下の神経は、高さが1つずれるだけで担当する筋も感覚の場所も入れ替わる。つま先を上げる動きと下げる動きは隣り合った高さの担当なので、上げるのか下げるのかを取り違えると答えが1つずれる。この症例は「かかとの挙上」つまり足首を下へ蹴る動きなので、下側の高さになる。
腰椎の椎間板は下2つの高さで傷みやすく、後ろの外側へ飛び出して、そのすぐ下を通る神経を押す。押された高さによって、太ももの前面が痛むのか、すねの外から足の甲が痛むのか、ふくらはぎから足の裏が痛むのかが変わる。診察では、つま先立ちとかかと立ちをさせるだけで、どの高さかの見当がつく。鍼灸では痛む高さの脊柱起立筋と、走行に沿った下肢の経穴を用いる。
筋力の所見を1つ示し、感覚の場所を4つ並べる。解法は、(1) その動きを担当する神経の高さを決める、(2) 同じ高さが担当する感覚の場所を出す、(3) 隣の高さと取り違えていないか確認する。
かかとを持ち上げられないので、ふくらはぎを働かせる高さが傷んでいる。同じ高さが担当する感覚は足の裏。足の甲は1つ上、すねの内側はさらに上、太ももの前面はもっと上の高さの担当。