治法八法で停滞した病理産物を散らすのに最も適切なのはどれか。
正答:4
正答:4
治法の八法(汗・吐・下・和・温・清・消・補)のうち、食積・痰飲・瘀血・水湿など体内に停滞した病理産物を徐々に消し散らすのが消法。正答は4。
八法それぞれの対象(汗=表邪、吐=上部の実邪、下=裏の実邪を下から出す、和=半表半裏や臓腑の不和、温=裏寒、清=裏熱、消=停滞した有形の病理産物、補=虚)を区別できるか。
八法は病邪の性質と所在に応じた治療の大枠。汗法は表にある邪を発汗で外へ出す(表証)。吐法は胸膈・胃の上部に留まる痰涎や食物を吐かせて出す。下法は腸に停滞する実邪・燥屎・瘀血を大便として下す。和法は少陽の半表半裏証や肝脾不和などを調和させる。温法は裏の寒を温め陽気を回復する。清法は裏の熱を清める。消法は食積・痰飲・瘀血・水湿・癥瘕など有形の病理産物を、消導・化痰・活血・利水によってゆっくり消し散らす。補法は気血陰陽の虚を補う。「停滞した病理産物を散らす」は消法の定義そのもの。下法も実邪を出すが、一気に下すのに対し、消法は徐々に消散させる点で異なる。
消法と下法の区別。どちらも実の停滞に対するが、下法は燥屎・瘀血などを大便として一気に下し、消法は時間をかけて消散させる。鍼灸では消法にあたるのが、食滞に中脘・足三里、痰湿に豊隆・陰陵泉、瘀血に血海・膈兪などを用いる治療。
八法は清代の程鐘齢『医学心悟』が整理した治法の分類で、湯液(漢方)だけでなく鍼灸の治療原則にも応用される。鍼灸では、汗法=解表(合谷・列欠・大椎)、清法=清熱(曲池・内庭・大椎の瀉)、温法=温陽(関元・命門・神闕の灸)、補法=補気血(足三里・気海・脾兪)、消法=消導・化痰・活血(中脘・豊隆・血海)、和法=疏肝和胃(太衝・内関・期門)などと対応させる。
「散らす」「出す」「除く」の動詞の違いで迷わせる。解法は、(1) 対象が有形の停滞物か、(2) 徐々に消散させるのが消法、一気に出すのが下・吐・汗。
治法八法は汗・吐・下・和・温・清・消・補。汗法は表邪を発汗で、吐法は上部の停滞物を吐かせて、下法は腸の実邪を下して出す。和法は半表半裏や臓腑の不和を調和、温法は裏寒を温め、清法は裏熱を清め、補法は虚を補う。消法は食積・痰飲・瘀血・水湿など停滞した有形の病理産物を徐々に消し散らす方法で、設問の定義に合う。