足陽明経の経脈病証でみられるのはどれか。
正答:1
正答:1
足の陽明胃経は顔面を上って口をめぐるので、病証には口が歪む(口喎)が挙がる。正答は1。
経脈の流注から病証を導けるか。誤肢はいずれも他の経や他の病機で出る口の症状。
足の陽明胃経は鼻の外側から起こって上歯に入り、口をめぐって下顎角へ回り、耳の前を通って前額へ至る一方、頸から胸腹部を下って下肢前面を走る。顔面部を広くめぐるため、経脈病証には顔面の症状が並び、口が歪む(口喎)、鼻出血、口唇のヘルペス、頸の腫れと痛みなどが挙がる。口が苦いのは胆熱の症状で足の少陽胆経、口が乾くのは津液の不足や熱で、肺胃の陰虚や実熱でみられる。口が熱いという表現は経脈病証としては定型ではない。したがって足陽明経の病証として挙がるのは口が歪むこと。
口の症状という共通項で4肢がそろっており、経脈病証と臓腑病証を混ぜてある。口喎(口が歪む)は顔面神経麻痺に相当する所見で、胃経が顔面をめぐることから導ける。口苦は胆、口渇は津液という別の軸なので、経脈の流注で答える設問だと読み取る。
足の陽明胃経の経脈病証(『霊枢』経脈篇):是動病=悪寒戦慄、うめき声、あくび、額が黒くなる、人を嫌い火を嫌う、木の音に驚く、心が動悸して閉じこもりたがる。所生病=狂・瘧、温淫汗出、鼻出血、口喎(口が歪む)、口唇のヘルペス、頸の腫れ、喉の痛み、腹水、膝の腫れと痛み、乳房・鼠径部・大腿前面・下腿前面・足背の痛み、中趾が使えない。胃経の局所治療穴として、顔面神経麻痺には四白・地倉・頬車・大迎などが用いられる。
同じ器官(口)の症状で4肢をそろえ、経脈病証と臓腑病証を混ぜる。解法は、(1) 設問が経脈病証を問うていることを確認、(2) その経の流注を出す、(3) 流注上の部位に出る症状を選ぶ。
足の陽明胃経は鼻の外側から上歯・口をめぐって顔面を上るので、経脈病証には口が歪むこと(口喎)が挙がる。口が苦いのは胆、口が乾くのは津液の不足や熱によるもので、経脈病証としての定型ではない。経脈病証は流注から導く。