「69歳の男性。主訴は両側の耳鳴り。3か月前から高音域の聴力低下を自覚。相手の言葉が聞き取りにくい。めまい、耳閉塞感、耳漏はない。」難聴の程度を評価する検査はどれか。
正答:2
正答:2
難聴の程度、すなわちどの周波数でどれだけ聞こえが落ちているかを数値で測るのはオージオメトリー。正答は2。
耳の検査それぞれが何を調べるかを言えるか。程度を測るのか、種類を分けるのか、別の機能をみるのかで分かれる。
オージオメトリー(純音聴力検査)は、オージオメータで周波数ごとに音を出し、聞こえる最小の音の大きさを測ってオージオグラムに記録する。気導と骨導の両方を測るので、難聴の程度を周波数別に数値で示せる。リンネ検査は音叉を使い、気導と骨導のどちらが長く聞こえるかを比べる検査で、伝音難聴か感音難聴かという種類を分けるもの。程度は測れない。グリセロール検査はグリセロールを投与して内リンパ水腫が減ったときに聴力が改善するかをみる検査で、メニエール病の診断補助。カロリックテストは外耳道に冷水と温水を入れて外側半規管を刺激し眼振をみる検査で、前庭機能を調べるもの。
リンネ検査とウェーバー検査は音叉を使う簡易な検査で、難聴の種類を分けるもの。程度を数値化するのはオージオメトリー。「程度を評価する」という語が、種類を分ける検査を除外するために置かれている。
聴力検査:純音聴力検査(オージオメトリー)=気導・骨導を周波数別に測定。語音聴力検査=言葉の聞き取りを評価し、語音明瞭度を出す。音叉検査=リンネ(気導と骨導の比較、陽性は正常または感音難聴)、ウェーバー(骨導音の偏り、患側へ偏れば伝音難聴、健側へ偏れば感音難聴)。ティンパノメトリー=中耳の状態。ABR(聴性脳幹反応)=後迷路の評価。難聴の分類は伝音(外耳・中耳)と感音(内耳・後迷路)、両者が合わさる混合性。
耳の検査を4つ並べ、聴力・前庭・内リンパと目的を散らす。解法は、(1) 設問が何を評価したいかを確認(程度)、(2) 各検査が何を調べるかを出す、(3) 目的に合うものを選ぶ。
難聴の程度を評価するのはオージオメトリーで、周波数ごとに聞こえる最小の音の大きさを測って数値化する。リンネ検査は音叉で気導と骨導を比べ種類を分ける検査、グリセロール検査は内リンパ水腫の有無、カロリックテストは前庭機能をみる検査で、いずれも程度の評価ではない。