問169
鍼刺激による発汗に関与し、エクリン腺に分布する受容体で最も適切なのはどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:4
正答:4
汗腺は交感神経の支配だが、伝達物質はアセチルコリン。受け取るのはムスカリン受容体。正答は4。
自律神経の例外にあたる汗腺の仕組みを説明できるか。
交感神経の節後線維は、通常はノルアドレナリンを出し、相手の細胞にある受容体がこれを受け取る。ところが汗腺は例外で、交感神経の支配を受けながら、節後線維がアセチルコリンを出す。汗腺の細胞側でこれを受け取るのはムスカリン受容体である。したがって記述4が正しい。誤肢は対応が違う。ノルアドレナリンを受け取る2種類の受容体は汗腺の発汗には関わらず、ニコチン受容体は自律神経の節と骨格筋の接ぎ目にあってアセチルコリンを受け取るが、汗腺の細胞側の受容体ではない。
アセチルコリンを受け取る受容体が2種類ある点が要注意である。神経から神経へ乗り換える場所と骨格筋の接ぎ目にあるものと、副交感神経の相手側の細胞や汗腺にあるものは別で、後者が問われている。交感神経なのにアセチルコリン、という例外そのものが出題の的である。
交感神経と副交感神経は多くの器官を二重に支配するが、瞳を開く筋、脾臓、腎臓、副腎髄質、立毛筋、汗腺、そして大部分の血管は例外で、交感神経の単独支配である。副腎髄質はさらに特殊で、節前線維が直接に細胞へ届き、その細胞側の受容体はニコチン受容体である。汗腺と副腎髄質は、どちらもアセチルコリンが関わりながら受容体が違うので、対で覚えると混ざらない。
受容体を4つ並べ、アセチルコリンを受け取るものを2つ入れる。解法は、(1) 伝達物質を決める、(2) 受け手の場所を確認、(3) 場所に対応する受容体を選ぶ。
エクリン腺に分布し発汗に関わるのはムスカリン受容体。汗腺は交感神経支配だが伝達物質はアセチルコリン。副腎髄質はニコチン受容体で、対にして覚える。