問179
透熱灸による急性炎症反応で最も遅く出現するのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:4
正答:4
傷が埋まって元に戻る段階のものが最も遅い。正答は4。
炎症の経過を、初期の反応と修復の段階に分けられるか。
組織が傷むと、まず傷んだ細胞や血液の成分から物質が放出され、血管が広がり、血液の成分が漏れ出て、白血球が集まってくる。ここまでが急性期の反応で、数分から数日のうちに進む。傷んだ組織を片づけた後、線維を作る細胞が働いて丈夫な線維を産生し、傷が埋まっていく。この修復の段階は最も遅く現れる。したがって記述4が正しい。誤肢は3つとも急性期の早い時期の出来事である。
炎症を「赤くなって腫れて痛む」という像だけで捉えると、修復の段階が視野から抜ける。傷んだ→片づける→作り直す、という3段階で捉えると、時間の順が決まる。灸では、意図的にこの経過を起こしていることになる。
痕を残す灸では、小さな熱傷を作って炎症の経過を引き起こす。この経過に伴って、傷んだ組織を片づける細胞が集まり、体を守る働きが動く。修復が進むと、線維が増えて瘢痕となり、これが灸痕である。同じ部位に繰り返し据えると、瘢痕が厚くなる。過剰な刺激を長期に繰り返さないことが要点である。
炎症の出来事を4つ並べ、修復の段階を1つ置く。解法は、(1) 出来事を時間順に並べる、(2) 急性期と修復期に分ける、(3) 修復期のものを選ぶ。
最も遅く出現するのは膠原線維の産生。ブラジキニンとセロトニンの放出、補体の滲出はいずれも急性期の早い出来事。傷む→片づける→作り直す、の順で考える。