心臓について正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
肺動脈弁は大動脈弁より前方(かつやや左)にある。正答は3。
心臓が縦隔のどこにあるか、弁の名称と前後の配置を正しく言えるか。
心臓は左右の肺にはさまれた中縦隔にあり、心膜に包まれる。前縦隔は胸骨のすぐ後ろで胸腺などがある狭い区画で、心臓はここにはない。弁は4つで、右の房室弁が三尖弁、左の房室弁が僧帽弁(二尖弁)、右心室の出口が肺動脈弁、左心室の出口が大動脈弁。右心室は心臓の最も前面に位置し、そこから出る肺動脈も前へ向かうので、肺動脈弁は大動脈弁より前方にある。刺激伝導系の起点である洞房結節は右心房の壁、上大静脈が開口する付近にある。下大静脈の開口部付近にあるのは房室結節に近い側で、洞房結節ではない。
僧帽弁は左、三尖弁は右。「三尖=三つの尖り=右」と数で覚えるか、僧帽(司教の帽子)が左と決めておく。洞房結節の位置は上大静脈開口部付近で、上下を取り違えるとそのまま誤答になる。前縦隔と中縦隔も、心臓が入るのは中縦隔という一点だけ押さえる。
心臓の聴診部位は弁の解剖学的位置ではなく、その弁の音が最もよく伝わる場所にとる。大動脈弁領域は第2肋間胸骨右縁、肺動脈弁領域は第2肋間胸骨左縁、三尖弁領域は第4肋間胸骨左縁、僧帽弁領域は第5肋間鎖骨中線(心尖部)。弁の実際の位置とずれるのは、血流が音を運ぶ方向によるためである。縦隔は上縦隔と下縦隔に分かれ、下縦隔がさらに前・中・後に分かれる。
心臓の位置・弁の名称・弁の前後・伝導系の位置を1肢ずつ並べ、左右や上下を入れ替える。解法は、(1) 心臓が中縦隔にあることを確認、(2) 弁の名称を左右で確認、(3) 右心室が最前面にあることから弁の前後を決める。
肺動脈弁は大動脈弁の前方にある。心臓は前縦隔ではなく中縦隔、右房室弁は僧帽弁ではなく三尖弁、洞房結節は下大静脈ではなく上大静脈の開口部付近。右心室が最前面という一点から弁の前後が決まる。