甲状腺について正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
甲状腺の組織は多数の濾胞からなり、濾胞腔にコロイドを蓄える。正答は2。
甲状腺の組織構築、上皮小体との位置関係、気管との関係、動脈の起始を言えるか。
甲状腺は左右の葉と、それをつなぐ峡部からなる内分泌腺で、組織は多数の濾胞が集まってできている。濾胞は1層の濾胞上皮細胞が球状に並んだもので、内腔にサイログロブリンを含むコロイドを蓄える。これが甲状腺ホルモンの貯蔵形である。濾胞の間には傍濾胞細胞(C細胞)があり、カルシトニンを分泌する。誤肢は位置と起始の誤り。上皮小体(副甲状腺)は通常4個あり、甲状腺の後面に埋まっている。前面ではない。甲状腺は喉頭下部から気管上部の前面と側面を覆うが、後方には食道と気管が通るので全周は囲まない。動脈は上下2系統で、上甲状腺動脈は外頸動脈の枝、下甲状腺動脈は甲状頸動脈(鎖骨下動脈の枝)の枝である。
上甲状腺動脈と下甲状腺動脈は、名前が上下で対になっているのに起始が違う。上は外頸動脈から下りてきて、下は鎖骨下動脈から上ってくる、と流れの向きで覚える。上皮小体の位置は「甲状腺の裏に貼りついた4粒」で、甲状腺手術で誤って切除するとテタニーを起こすという臨床と結びつく。
甲状腺は濾胞という構造をもつ点で他の内分泌腺と異なり、サイログロブリンを濾胞細胞の外側にある濾胞腔へ分泌し、コロイドとして貯蔵する。濾胞腔は細胞外の貯蔵場所だが、甲状腺組織の内部にある。膵臓のランゲルハンス島は細胞の集団であって濾胞を作らないので、この点が両者を分ける設問になる。上皮小体から出るパラトルモンは血中カルシウムを上げ、傍濾胞細胞から出るカルシトニンは下げる。バセドウ病では甲状腺全体がびまん性に腫れ、眼球突出・頻脈・体重減少がみられる。
組織・隣接臓器・血管の起始を1肢ずつ並べ、前後や上下を入れ替える。解法は、(1) 組織構築(濾胞の有無)を確認、(2) 隣接する構造の前後を決める、(3) 動脈の起始を上下それぞれ思い出す。
甲状腺の組織は多数の濾胞からなる。上皮小体は前面ではなく後面、甲状腺は気管の全周ではなく前面と側面、上甲状腺動脈は鎖骨下動脈ではなく外頸動脈の枝。濾胞をもつ内分泌腺は甲状腺だけという点が決め手。