肺循環について正しいのはどれか。
正答:3
正答:3
肺動脈が運ぶのは、全身を回って酸素の減った血液。正答は3。
動脈・静脈という名前と、中を流れる血液の性質を切り離して考えられるか。
血管の名前は、心臓から出るか戻るかで決まる。心臓から出るものが動脈、心臓へ戻るものが静脈である。中を流れる血液に酸素が多いか少ないかとは別の話になる。肺循環では、全身から戻ってきた酸素の少ない血液が右心室から肺動脈へ送られ、肺で酸素を受け取ったあと肺静脈を通って左心房へ戻る。つまり肺動脈には酸素の少ない血液が流れ、肺静脈には酸素の多い血液が流れる。体循環とは逆になる。したがって記述3が正しい。誤肢は3つとも誤り。門脈は消化管や脾臓から集めた血液を肝臓へ運ぶ血管で、肺循環とはつながらない。肺静脈が血液を運ぶ先は左心房で、右心房ではない。肺動脈の血圧は大動脈よりはるかに低く、その分だけ右心室の壁も左心室より薄い。
動脈イコール酸素の多い血液、という覚え方をしていると肺循環で必ず外す。名前は心臓から出るか戻るかで決まる、と定義に戻すのがこの設問の要点。同じ理由で、胎児の循環でも臍動脈と臍静脈の関係が逆になる。
肺は右心室が送り出した血液をすべて受け取るので、流れる量は体循環と同じだけある。それでも圧が低いのは、肺の血管の抵抗が小さいためである。この低い圧のおかげでガスの交換に必要な薄い膜が保たれる。肺の血管の抵抗が上がると肺高血圧となり、右心室に負担がかかって右心不全へ進む。
肺循環について4つ並べ、行き先と圧を入れ替える。解法は、(1) 動脈と静脈の定義に戻る、(2) 血液の流れを右心室から順に追う、(3) 圧の高低を心室の壁の厚さと結びつける。
肺動脈は静脈血を運ぶ。門脈は肺循環とつながらず、肺静脈は右心房ではなく左心房へ、肺動脈の血圧は大動脈より低い。動脈・静脈は心臓から出るか戻るかで決まる。