問36
浮腫の原因となるのはどれか。
この問題の分類段階2 理解正答の理由や選択肢の違いを整理する問題
正答:2
正答:2
リンパの戻りが悪くなれば、組織に水がたまる。正答は2。
水が組織にたまる仕組みを、4つの力の向きから判断できるか。
組織に水がたまるかどうかは、血管から水を押し出す力と、血管へ水を引き戻す力、血管の壁の漏れやすさ、そしてリンパによる排水の4つで決まる。押し出す力が高まる、引き戻す力が下がる、壁が漏れやすくなる、排水が滞る、のいずれでも水はたまる。リンパの戻りが減ることは排水の滞りにあたるので、記述2が正しい。誤肢は3つとも向きが逆である。引き戻す力が上がる、押し出す力が下がる、壁が漏れにくくなることは、いずれも水がたまりにくくなる方向に働く。
4つの要素それぞれに上がる・下がるがあるので、8通りの記述が作れる。要素と向きを2つ並べて表にしておけば、どの組み合わせが出ても即座に判定できる。設問は「原因となるのはどれか」なので、水がたまる方向の記述を選ぶ。
全身に及ぶ水腫の原因には、栄養の障害による血清蛋白の低下、うっ血性の心不全、急性と慢性の腎不全、ネフローゼ症候群、肝硬変、内分泌の障害がある。局所にとどまる水腫の原因には、打撲、静脈の戻りの障害、リンパの戻りの障害がある。心不全ではうっ血によって毛細血管の内圧が高まり、それが血液の膠質浸透圧を超えると水が血管の外へ出る。ネフローゼでは尿に蛋白が多く出て血清の蛋白が下がり、膠質浸透圧が低下して水が外へ出る。
要素と向きを組み合わせて4肢を作る。解法は、(1) 4要素を書く、(2) 各肢の向きを判定、(3) 水がたまる方向のものを選ぶ。
浮腫の原因となるのはリンパ還流量の低下。膠質浸透圧の上昇・毛細血管内圧の低下・透過性の低下はいずれも水がたまりにくくなる方向。