問37
HIV感染によって最も傷害を受ける細胞はどれか。
この問題の分類段階1 暗記用語・数値・定義を確認する問題
正答:3
正答:3
免疫の司令塔にあたる細胞に感染して壊す。正答は3。
ウイルスの標的細胞と、それによって起こる免疫不全の型を言えるか。
ヒト免疫不全ウイルスは、免疫の司令塔にあたるヘルパーT細胞に感染し、これを死滅させる。この細胞は他の免疫細胞に指示を出す役割を持つため、失われると細胞が主役になる免疫の働きが崩れ、ふだんは病気を起こさない微生物による感染や特定の悪性腫瘍が現れる。したがって記述3が正しい。誤肢は標的が違う。抗体を作る細胞、生まれつき備わった仕組みで異常な細胞を攻撃する細胞、感染した細胞を直接攻撃する細胞は、いずれもこのウイルスの主たる標的ではない。
T細胞にはヘルパーの型と細胞を傷害する型があり、名前が似ているので取り違えやすい。このウイルスが壊すのは指示を出す側で、その結果として攻撃する側も働けなくなる。司令塔を失うと部隊が動けなくなる、と捉えると理解しやすい。
このウイルスは逆転写酵素を持ち、自らのRNAをDNAへ変えて宿主のDNAに組み込まれる。体が正常な遺伝子と認識してしまうため、増殖を止めにくいことが治療を難しくしている。発症後の主な合併症は、ふだんは病気を起こさない微生物による肺炎やカンジダ症、血管の内皮が悪性化する腫瘍、腎の障害、脳の症候群である。感染力は高くなく、標準的な滅菌で確実に死滅し、血液に触れなければ日常生活で感染することはない。
免疫細胞を4つ並べ、名前の似た型を混ぜる。解法は、(1) 各細胞の役割を書く、(2) 指示を出す側を探す、(3) それを選ぶ。
HIV感染で最も傷害されるのはCD4陽性T細胞。免疫の司令塔で、失われると細胞性免疫不全になる。B細胞・NK細胞・細胞傷害性T細胞は主たる標的ではない。