小児のアトピー性皮膚炎について正しいのはどれか。
正答:2
正答:2
小児のアトピー性皮膚炎では、肘窩や膝窩など四肢大関節の屈側に湿疹が出やすい。正答は2。
アトピー性皮膚炎のバリア機能・好発部位・アレルギーの型・治療の第一選択を言えるか。
アトピー性皮膚炎では、角層のフィラグリンなどの異常により皮膚のバリア機能は落ちている。そこへアレルゲンや刺激が入りやすくなり、Ⅰ型アレルギーを軸とした炎症が起こる(遅延型の要素も加わる)。湿疹の分布には年齢による特徴があり、乳児期は顔・頭から始まり、幼児期から学童期には肘窩・膝窩など四肢大関節の屈側が中心になる。したがって記述2が正しい。誤肢は3つとも逆である。バリア機能は亢進ではなく低下している。関与するのはⅢ型(免疫複合体型)ではなくⅠ型が中心。治療の第一選択はステロイド外用薬と保湿によるスキンケアで、抗ヒスタミン薬の内服は痒みを補助的に抑えるものにとどまる。
「屈側か伸側か」は年齢で変わるので、乳児期は顔と頭、それ以降は屈側と覚える。バリア機能は低下、という基本を押さえれば、保湿が治療の柱になる理由も自然につながる。アレルギーの型も、Ⅰ型(即時型、IgE)=アトピー性皮膚炎・気管支喘息・アレルギー性鼻炎・食物アレルギー、Ⅳ型(遅延型、T細胞)=接触皮膚炎・ツベルクリン反応、と代表例で覚える。
生活指導の柱は、アレルゲンと刺激を減らす(室内清掃、汗を流す)、乾燥させない(入浴後の保湿)、皮膚を傷つけない(掻破も叩打も避ける)の3つ。アトピー性皮膚炎に気管支喘息やアレルギー性鼻炎が重なることは多く、これらをまとめてアトピー素因と呼ぶ。乳児期のアトピー性皮膚炎から食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎へと年齢とともに移り変わる現象をアレルギーマーチという。
1疾患について、病態・部位・アレルギー型・治療を1肢ずつ並べ、3つを逆にする。解法は、(1) バリア機能の向きを確認、(2) 年齢による好発部位を思い出す、(3) アレルギーの型を代表例から決める、(4) 治療の第一選択を確認する。
小児のアトピー性皮膚炎では四肢大関節の屈側に湿疹が出やすい。バリア機能は亢進ではなく低下、Ⅲ型ではなくⅠ型が中心、第一選択は抗ヒスタミン薬内服ではなくステロイド外用と保湿。