内分泌疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。
正答:1
正答:1
アジソン病では副腎皮質ホルモンが不足し、下垂体から副腎皮質刺激ホルモンが過剰に出るため皮膚の色素沈着が起こる。正答は1。
内分泌疾患を、どのホルモンが過剰か不足かで整理し、症状と結びつけられるか。
アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)では、副腎皮質からのコルチゾールが不足する。すると下垂体前葉が刺激を強めようとして副腎皮質刺激ホルモンを大量に分泌する。このホルモンの前駆体はメラニン細胞刺激ホルモンと共通の構造をもつため、メラニン産生が促されて皮膚と粘膜に色素沈着が起こる。全身倦怠感、低血圧、低血糖、低ナトリウム血症も伴う。したがって記述1が正しい。誤肢は3つとも症状が入れ替えられている。バセドウ病は甲状腺ホルモンの過剰で、眼球突出・頻脈・体重減少・発汗過多が出る。テタニーは血中カルシウムの低下によるもので、副甲状腺機能低下症や甲状腺手術後にみられる。クッシング病は副腎皮質刺激ホルモンの過剰による内因性コルチゾール過剰で、満月様顔貌・中心性肥満・野牛肩・皮膚線条が出る。眼球突出ではない。原発性アルドステロン症で過剰になるのはアルドステロンで、主な所見は高血圧と低カリウム血症(筋力低下、多尿)。、満月様顔貌が出るのはクッシング症候群のほうである。
選択肢2・3・4は互いの症状をたすきがけに入れ替えてある。整理の軸は、どのホルモンが過剰か不足か。甲状腺ホルモン過剰=バセドウ病、コルチゾール過剰=クッシング、コルチゾール不足=アジソン、アルドステロン過剰=原発性アルドステロン症、カルシウム低下=テタニー。ホルモンから症状を導けば入れ替えに気づける。
副腎皮質が出すホルモンは3系統で、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、副腎アンドロゲンにあたる。副腎皮質機能が全体として落ちるアジソン病では、コルチゾール不足による低血糖・倦怠感と、アルドステロン不足による低ナトリウム・高カリウム・低血圧が重なる。急激に悪化すると副腎クリーゼとなり、生命に関わる。ステロイドを長期に内服している人が自己判断で中止すると、同様の状態を起こしうるので、施術所でも服薬状況の確認が意味をもつ。
内分泌疾患と症状を4組並べ、症状をたすきがけに入れ替える。解法は、(1) 各疾患でどのホルモンが過剰か不足かを決める、(2) そのホルモンの働きから症状を導く、(3) 組合せを照合する。
アジソン病では色素沈着がみられる。バセドウ病はテタニーではなく眼球突出、クッシング病は眼球突出ではなく満月様顔貌、原発性アルドステロン症は満月様顔貌ではなく高血圧と低カリウム血症。ホルモンの過不足から症状を導く。